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July 28, 2005

決算書が読めないのは当たり前

自分で生命保険会社の決算書を見てわからなかったというメモを書いて読み直してみて笑ってしまった。これは、お客様について自分が思っていることの逆の表現ではないか。つまり、生命保険会社の決算書を見て私が知りたかったことはこの会社に預けている私の保険は大丈夫であろうか、この会社は前より良くなっているのであろうかということであった。

 これは、社長が会計事務所が作っている決算書を見て思っていることと同じことなのではないか。社長は恐らく利益や売上は最初から頭に入っている。売上は日々一生懸命頑張っているから。経費についても同じで日々数字を一生懸命小さくしようと思っているから。利益についても同じで会計事務所から利益がこうです、従って税金がいくらになりますとしつこく言われているから。税金を払うためとしつこく言われているから社長は知っている。だが、その本質はわかっていない。前より良くなったのかどうか。売上が増え、経費が減り、利益が増えたら、前よりと良くなったいうことはわかるだろう。
 しかし、貸借対照表はどうだろうか。自己資本比率がどうこう言われても元々貸借対照表はウソの固まりです。会計数値、たとえば利益とか貸借対照表とかは 事実を認識するためにひとつの約束事で決めるしかない。例えば、土地は買った値段でのせる。値段が上がっているとか下がっているということは関係ない。一定のルールで書いている。ということはそのルールがわかっていなければ自己比率も何もない。よく時価ベースの貸借対照表を作ると債務超過になる会社がある。つまり土地の時価が大きく下がっているケースである。ところが、土地は買った値段でのせるということが現在の基本的ルールだから、特にそのルールを知らない社長にとっては貸借対照表はウソの固まりだということがわからない。

 自分で言っていて極端にこういう風に結論づけてしまった。会社の社長は決算書などわからなくてもいい。会計事務所がちゃんと説明すればいい。「会計がわからないと経営がわからない」という言葉があります。確かにそのとおりですが、今益々会計は複雑化していっています。なぜならば、大会社がアメリカやヨーロッパで資金調達する(増資したり社債を発行したりしているから)ためにできるだけ世界中の会計を統一化しようという動きが出てきています。国際会計基準と言います。そして日本の会計基準もどんどん国際会計基準に合わせるように努力しています。それは大会社、即ち上場している会社と割り切ってしまえばいいのですが、今は大会社が使う会計のルールも中小企業が使う会計ルールも一つにすべきだというふうな時代の流れになっています。会計は常に真実は一つだというふうな感覚なのでしょう。
 私の意見では、会計などは所詮一つの約束事ですから別に上場してない会社に使う会計のルールと上場した後に使うルールが違っていても構わない。即ち、その決算書を使う人の目的が違うのだから。
 上場会社の決算書は誰が使うのか?株主です。それもその会社の経営とは直接関係のない株主さんです。中小企業の決算書は誰が使うか?税務署、銀行、それと会社の社長です(会社の社長が実質的に会社の大株主というケースが実務上でしょう)。しかも税務署が言っている会計のルールは、要は税金さえ払ってくれればどうだっていいと言っているに過ぎませんので、どんな会計を使うかは自由なはずです。銀行は金を貸せるかどうか見ています。銀行はプロです。本当の意味で会計数値を見て使っているのは会社の経営者です。会社を経営していくために会計数値を使う。

 従って、そこでは目的が違うので会計のルールも違って構わないと私は思うのですが世の中の流れはそうなっていません。敢えてそこまで統一する必要があるのかな。
 例えば会社の社長にとってはできるだけ時価で貸借対照表など示してもらった方がわかりやすいのでしょう。財産がいくらで借金が今いくらあるということがはっきりしますから。そして税法との違いは、つまりこれを売ったらこれだけ税金がかかるというような目安にするための税法の違いは別にすればいいのですが、残念ながらそうなってはいない。
 ということは、その二つの違いに極めて敏感なはずの会計事務所が教えてやればいいじゃないかと思います。つまり会計のルールのような一般原則かつ例外規定の多いものを細かく社長が学ぶのではなく、学んで自分の会社に応用するのではなく、社長はおおよその会計の原則的なルールをいくつか知っていればよく、会計事務所がちゃんとフォローして説明してやればいい。そこに会計事務所の本質的な役割があるのではないかと生命保険会社の決算書を見ながら思い返したわけです。このことについてはもう少し自分の頭を整理したいと思います。

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July 26, 2005

日本生命の決算書 わからない****

生命保険会社の決算書は今インターネットから見ることができるのですね。
 
 平成17年3月期の日本生命の決算書を見てみました。私は、20年以上前から日本生命の保険に入っています。理由は日本生命だったら潰れないだろうということを20年程前から思っているからです。最近は生命保険料の高さに音を上げて安い共済保険にも追加で入っています。

決算書を見て思ったこと。

 総資産が46兆円。株式は時価評価されています。自己資本比率は7%でした。生命保険会社というと保険者から集まったお金を運用して生命保険として払うというイメージが強いのですが、最近は運用利回りが低いと言われています。有価証券は全部で29兆円程持っていて、それによる有価証券利息(国債)配当金(株式)が6200億円ですので、いわゆる利回りとしては2.1%ということなのでしょう。貸付金が10兆円あって2%、不動産収入が1兆円あって8%の利回りでまわっているようです。1兆円というと大きいですが、駅前のほとんどのめぼしいビルは生命保険会社等が持っています(福岡市の場合)ので、それから比べると日本生命で1兆円程度しか投資用不動産を持っていないのかなと予想外に不動産にあてている金額が少ないなという感じです。
 損益計算書を見ていたら保険料収入が4兆8000億円などで全体では6兆3000億円の売上。
 日本生命というと大きいというイメージでしたがこうやってみると売上規模でいくとトヨタや日産には及ばないのですね。
 費用の中でおもしろいなと思ったのが保険金として払っているのが4兆6000万円なのですが、そのうち保険や年金等で払っているのが約2兆3000億円、いわゆる生命保険解約によって払っているのが1兆2000億円ですから予想外に解約が多いなという感じがしました。通常の個人の方は生命保険を中途解約するということは義理で入った保険でしかないと思いますが(常識が変わっているのかもしれない)。
 最近は、企業向けの保険は途中で解約することを予定したいわゆる節税(税金繰延保険)になっていますのでどちらがどのように影響しているのかはわかりません。ちなみに会計士として言いますと、このような解約を目的とした保険というのは現在の税法上の隙間をついた話ではないかなと思っています。
 
 もうひとつ面白い数字としては事業費というものがあり、5500億円あります。これは、保険料収入4兆8000億円の11%にあたるのですが、これがいわゆるテレビコマーシャルや生命保険の方々の人件費や経費にあたっているのですね。毎年払っている保険料の11%はそれを管理する経費として消えているのか・・・。

 生命保険会社の会計のルールや相互会社の利益の意味がわかりませんので決算書を見ても何もわかりませんでした。ふつうの会社の人も会社の決算書を見てもそれを作る元となっている会計のルールがわからないから会計事務所が何を言っているのかよくわかっていないのだろうなとただ苦笑したところです。いったいこの生保会社はよい方向に進んでいるのかどうか。私の満期保険金は帰ってくるのか。今後配当金はつきそうなのか?

 わからん。ただ、規模がわかったのでちょっとおもしろいなと思った次第です。

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July 22, 2005

愛・地球博失敗記

愛・地球博失敗記

今、愛・地球博が大人気とか。なにしろ海外旅行に行く人の数が減ってまで愛・地球博へ人が詰めかけているそうです。私が加盟しています優和会計人グループでは、時代の波に乗り遅れてはいけないと年初から今年の行事予定表の中に名古屋で研修会をやるということを入れていました。
つい先日、7月15日に名古屋へ行って参りました。7月15日金曜日に名古屋のホテルで研修会、夜は懇親会、7月16日土曜日に愛・地球博を見て帰るというプランです。ちなみにこのプランはあちこちの業界で行われているとのこと。1月にこの計画でホテルを予約したところ、ほとんどのホテルが旅行代理店に押さえられているためなかなか取れず、ようやくの思いで取ったのが名古屋駅前の名鉄ニューグランドホテルでした。前日の7月14日に名古屋の空港へ行きそのまま空港内のセントレアホテルにチェックイン。中部国際空港(セントレア)と呼ぶそうです。あのトヨタがいかに安く作るかということを命題に全面的に協力して作ったところだそうで、そのトヨタ式を感じたのがホテルでした。ホテルは、13000円ですからそこそこのホテルだろうと思っていましたが、きれいなビジネスホテルという水準のホテルでした。高級ホテルとビジネスホテルとを区別する基準として私が持っている判断基準は2つです。1つは、部屋の冷蔵庫に飲み物が入っているかどうかです。そのホテルは廊下にある自動販売機でジュースやビールを買って部屋の冷蔵庫に入れて飲むパターンでした。2つ目は、部屋のビデオオンデマンドがあるか。そのホテルの部屋にはありませんでした。ただし、カードを入れると有料テレビを見ることができるという方式のものがありました。有料テレビには通常の映画が1本、アダルト番組が2本という一般的なパターンです。そこで、どこかへ出て有料テレビを見るためのカードを買って部屋へ戻り、テレビに差し込んで見るというシステムです。このシステムのいいところは、ホテルの精算書にテレビ代が出てこない、つまり出張の後の経費を精算するときにテレビ代というものが領収書の明細に出てきませんのでみっともない思いをせずにすむというメリットがあります。以上2つがビジネスホテルと高級ホテルを区別する際の基準と私は勝手に思っています。この条件に照らすとセントレアホテルはきれいなホテルでしたが、いわゆるビジネスホテルでした。まぁ空港の側に宿泊したいと思うのは大体ビジネス関係の方でしょうからニーズとはマッチしているということになります。
 金曜日は研修会。名鉄ニューグランドホテルは1階から5階がビックカメラの売り場、その上がホテルという複合ビルでした。名鉄ニューグランドホテルという名前がついているだけあって、そこそこいいホテルでした。ただし、ここの部屋にも冷蔵庫には飲み物が入っていません。自動販売機で買えというシステムです。有料テレビはなし。夜、外のコンビニに買い出しに行きましたが、ものすごく混んでいて活気があったのが印象的でした。求人率1.7倍という名古屋経済の活気を感じました。地元の会計事務所の方に翌日の地球博の説明をしていただきましたが、とんでもないことがありました。会場が混んでいるとは聞いていましたが、まずJRもしくは私鉄で近くまで行き、その後リニアモーターカー(リニモ)に乗るのですがそのために30分~1時間待ち、リニアモーターカーの乗車時間は5分くらい、そして地球博の入り口に着く。入り口はテロ対策の関係で空港と同じように所持品検査を受ける。混み合っているのでここを通過するのに30分~1時間、そしてようやく入場。言い忘れましたが、会場内が大変混んでいるので優先入場券というものを1枚もらうことができます。これはチケットを購入し、1ヶ月前からインターネットで好きなパビリオンを選ぶとそのパビリオンには待たずに入れるというチケットが手に入ります。ちなみにある人はそれに一生懸命申し込んだが、あまりに多すぎてインターネットが使えなかったとのこと。待たずに入れるという当日券もあるのですが、それは朝6時くらいに並んでおかないともらえないとのこと。ちなみに開場は9時です。ということでみんな入場しても1つのパビリオンを見るのに2~3時間待ちは当たり前という状況との説明を受けました。ただ賢い人がいてその優先入場券をヤフーのオークションで購入することができるということを知っている人がいてちゃんと事前に買ってきていました。ヤフーのオークションでは優先入場券は山のように売っているそうです。ちなみに2000円~5000円が相場だとか。情報格差ということはやはりあるのですね。私は結局あきらめて地球博を断念。翌日は、紀伊半島をまわって帰ることにしました。ちなみに地球博に行った方の話によれば、事前の説明を受けたとおりだったとのことです。
土曜日。私は、紀伊半島を旅行したことがなかったので半島を一周JRに乗ってまわってきました。新大阪から新幹線に乗って帰ろうという気楽な気持ちで出発しました。あらかじめ時刻表を調べていかなかったのですが、名古屋駅を8時14分の特急がありましたので乗ったところ紀伊勝浦まで3時間20分、11時35分に紀伊半島の突端に近い勝浦市に到着。その後、話によるとJR東日本は三重県、JR西日本は和歌山県の担当だそうで結局、紀伊半島をぐるっと一周まわる電車はない、乗り換えが必要とのことでした。11時35分に紀伊勝浦に着いたものの大阪まで行く電車は13時35分までありません。空き時間ができたので那智大社をタクシーで観光に行きました。その後勝浦駅に戻り14時01分の特急に乗りますと新大阪には17時50分に着きました。あとで調べてみたら名古屋~勝浦間は255km、勝浦~新大阪間262km、合計517kmでした。ちなみに博多~鹿児島間は288kmですから紀伊半島というのは九州くらい大きいということに気が付きましたが、とにかく那智勝浦の印象は山も川も水がきれいという一言に尽きます。

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July 13, 2005

団塊の世代といっても男と女は違う

このまえ、ある方の講演テープを聴いていたら次のような話が出てきました
 団塊世代の消費行動の特色を述べています。
 その出所は2004年-2005年ライフデザイン白書という資料とのことですが、どの程度の正確性のある資料かはわかりません。しかし、和紙の感覚と合う結論でした。
 何度も言いますが団塊世代は現在56歳~58歳の世代です。いわば昭和20年代前半生まれといっていいでしょう。
 この方々がいよいよ退職年齢に近づいていっている。2007年問題、団塊の世代が定年退職することにより技術の引き継ぎが行われないのではないかといわれている問題(私はこんなこと絶対にないと思っています)も危惧されています。

 団塊世代の男性はともかく、特に女性の場合は基本的に自分より年上の人と結婚するわけですからいよいよ貯蓄世代に入っている。即ち、子供が大学を卒業し、子離れしているという世代です。そこでは、次のようなことが言われていました。女性は基本的に高級品を買いたがる、男性は安い物を買いたがるという話です。女性は、夫との行動よりも、女性同士での活動(旅行など)は大好きだということでありました。ということは、女性に対しては品質が良くて値段も高い物が好きということになるでしょう。
 逆に男性の場合は、まだ子供が手離れしていない、子供は学校に行っている等の人が多いのでしょうね。

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July 11, 2005

医業 介護の世界の流れ 大変化がくるよ

うちの事務所はお客様の3分の1くらいが医業、病院や社会福祉法人(特別養護老人ホーム を経営)なので、医業研修会へ参加をしてきました。
 やっぱり専門家は違うなと感じました。世の中の動き、例えば、税制の変更の動きなどは私の本業ですから常に気をつけて見ています。そうすると、個別に税法がどう変わる、ということの前に世の中の流れとして、或るいは国の政策として税制をこういうふうに持っていきたい税制はこういう方向へ動いていっている、従ってこのような税法改正が出てきた背景はこういうことであり、その先には恐らくこのような税制が実施されるであろうということが予測できます。
 これは、私は会計事務所をやっていますから税制については大体わかります。お客様と話しをしていると同じようなことを感じます。それぞれ本業としているビジネスについては、それぞれの方向性について明確なビジョンを持っておられます。医業について真剣に見ている人はこういうふうに見ているのかと目が覚めるような思いでした。
 教えてもらった話 病院について言うと、現在、医療費の高騰で国は困っています。従って、根本的なところで方向転換をしたというイメージです。
 国は面倒を見切らん。地方自治体がんばってね。介護は市町村に医療は県に任せるからよろしくという感じでしょうか。
 医療あるいは介護という世界では最低限のものは提供しましょう、しかし、それ以上に良いサービスを受けることについては自費でお願いしたいという発想です。つまり、今度から特別養護老人ホームでも個室については部屋代、食事代は自己負担になります。しかもその自己負担の額は自由に決めて良い。ということは、非常にいい設備を持って高い個室料、食事料を取るという施設(高級老人ホーム型)を目指す社会福祉法人が出てもいいでしょうし、逆に低料金型を目指すものをやってもいい。つまり、住むところはどこでも良いじゃないかという考え方への転向です。これは、医業でも明確に出てきています。いわゆる社会的に入院と呼ばれているようなもの(退院しても家族の受け入れができない、あるいは家族で面倒をみることができないような人)はアパートに住んでもいいでしょうし、病院に住んでもよい。そのかわり、アパート代(部屋代、食事代)はもらいますよ(自己負担ですよ)という考え方です。そして、できるだけ死ぬときは自宅で死んでほしいと言っています。
 逆に言えばなぜか?病院に入っているとどうしても生かそうとする。生かそうとするということは、寝たきり状態になっただけではなく、意識がなくなった後も無理矢理チューブなどで胃に穴を開けたりして栄養を入れて生かしてしまう。ところが、それが自宅にいたら、果たしてそんなことをするのか?という話です。
 以前、米国のお金持ちの本を読んでいて、医療費というのは死ぬ前の半年間に一生かかる医療費の8割を使ってしまうという本を読んで、本当かなというふうに思っていましたが、実際の数値の報告を見ていると、少なくとも寝たきりになった人は死ぬ前の3年間で膨大な金額(その方が払った医療保健費の金額を何倍か上回る金額)を使っているという統計を見ると国の方向について妥当だとは思いつつも極めて複雑な思いがいたします。
 もう一つの流れ 、ある分野では自費という名前の自由競争、別の分野では自由競争の制限についてはお客様と話して意見を聞いてからお話しさせて頂きます。

しかし 医業介護の世界でビジネスをしていなくても 生活者としては お金を貯めなくてはという覚悟が定まる話ですではありました。
 大変化です。しかしたかが郵便局の話で今のようにもめておいてこんな大改革ができるのかな。大改革だから国民にはよくわからない形でやってしまうのかな。

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July 08, 2005

クールビズ

 本日、某国税局を訪問。今まで税務署や国税局に行っていなかったが、久しぶりに行ってみたらクールビズになっていた。つまり、ノーネクタイ運動である。ノーネクタイはいいがクーラーがきいていないようで、暑くて公務員も大変だなと感じる。いつまで続くのかな?来年の今頃はどうだろう。
 ところでビズってなんの意味だろうか?

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July 07, 2005

中小企業会計の厳格化?幻覚か?

7月2日に商法改正(会社法)が国会を通過すると言ったばかりですが、6月29日に参議院を通過しました。
今までの会社法を理解していないと今回の新会社法は理解できない話になると思います。
今回の会社法の一番の特色は、各会社が色々な制度を自由に選べるというように変わったことです。具体的にお客様の会社がどのような形の組織形態をとればよいかについては後日まとめて小冊子を作成し配布させていただきたいと思っています。
それとはまた別に新しい動きとしては、今度の会社法の改正をきっかけに会計参与というものが導入されました。これは今までの日本企業にとって初めての試みです。つまり、第三者(公認会計士、税理士、監査法人、税理士法人)に委託して会社の決算書を会社と共同して作ってもらう、且つ、その決算書を公表する。こういう役割の形とは、取締役、監査役と同様の地位として会計参与という地位を会社法の中で与えられます。会計参与は取締役と同じように第三者の株主代表訴訟の対象になります。これは今までの歴史の中で初めての画期的なことです。 つまり、今まで第三者が会社の決算書が正しいということを証明していたのは、上場する会社が監査法人に依頼して会社の決算書の監査を受けていました。これは、上場するという大きなメリットを与えられる代わりにその財務内容等(監査法人の監査を受けて正確性を保証してもらう)を公表するという制度でした。会社は、監査法人にお金を払って会社の財務内容を証明してもらい公表するという制度でした。そこには上場というメリットがあったのです。
 ところが、会計参与制度は、会社がその会計参与の制度を利用してもしなくてもよい。しかし、会計参与制度を利用すれば当然ながら会計事務所等は株主代表訴訟の対象になるわけですから慎重に決算書を作るでしょう。つまり、会計監査を受けるのと同じ効果がもたらされるし、且つ、それにより損害を被った方々は株主による取締役代表制度と同じように会計参与を訴えることができるという制度です。
 つまり、会社が自ら会計参与に対してお金を払い、上場していない会社の決算書の数字の正確性を証明してもらうという非常に画期的な制度です。ただし、その会計参与の制度は商法学者の間からは冷たく鼻であしらわれているというのが実情です。おそらくそのようなことをするところはないであろう。メリットがないからということですが。やましいことがない会社ならばただ決算書を公表すればよい。わざわざ会計参与にお金を払ってまでどんなメリットがあるのだという考えです。実際はどうなるのかそれはわかりません。
 いずれにしてもそのような中小企業の会計について今までのところ税法以外に規定らしい規定がなかったために中小企業の決算は極めて不正確と言われていました。今回、この会計参与の導入を受けて、日本で統一した中小企業会計の基準が決まりました。その基準は、手続き的には若干緩められているとはいえ(正確性の程度においては簡略な手続きを用いるということになっています)、次のような上場会社に用いられているルールと基本的には全く同じルールが用いられることになっています。即ち、銀行等で問題になった国に税金を先払いしているという繰り延べ税金資産(税効果会計)、退職金の不足額を示す退職給付引当金、並びに上場有価証券等についての時価会計の導入、そして上場会社でも来年度から正式に導入される減損会計、これらを全て中小企業会計として用いることになります。
 従って、会計参与がついている決算書はこれらのルールに従った貸借対照表、損益計算書を作成しないとそれはそのまま株主等を騙したことになりますので株主代表訴訟の対象となるというわけです。これらのことはますます会計についての制度が厳密化されてきますし、また、そのようなルールに従っていない会計参与を置く会社というものが果たして存在するのかどうか疑問だと私は思っています。

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July 06, 2005

会計事務所は企業の経営者から何を求められているのか。

会計事務所は企業の経営者から何を求められているのか。

 会計事務所は企業の経営者から何を求められているのか。企業が小さいとき、それは税務署に提出するための資料、消費税や法人税の申告書だったのでしょう。
 そして、企業が大きくなりはじめると二番目に求められるのは計数、会社の損益計算書や貸借対照表ができるという会計制度の仕組み作りでしょう。そして経理制度が間違いなく動くための内部統制制度の導入でしょう。
 三番目にある程度会社が儲かってきたら、節税対策というものが求められてくるようになります。
 その次の段階はいったい何であろうか。
 不正を防止するということがあります。私の経験からいくと、だいたい従業員が30~100人位の間で必ずお金の使い込みという問題が出てきます。なぜなら最初の段階は、できるだけコストを安く、経済的に能率良く経理をやっていきたい。つまり最小限の人手で仕事をさせたい。これは経営者の当たり前の望みです。すると、そこで色々な管理要素(要は人手)を入れずにやっていくという希望があります。そうするとお金を扱う人というのは、現金という常に誘惑されやすいものにさらされているわけです。誰かが再度チェックすると思えば我慢できることでも、誰もチェックされないということがわかると人によっては我慢できずに誰にもわからないと思ってついつい手をつけてしまうということがあります。例えば、売掛金の入金があったのになかったようにして自分のポケットに入れてしまう、雑収入が入ってきたのに入ってこなかったようにしておく等が基本的なパターンです。このようなことは、はっきりい言って非常に見つけにくい。日々の行為を会社内で毎日相互にチェックしていない限り、非常に見つけにくいものです。つまり社長の目が行き届かなくなる頃から不正の芽が出てくるというのが実情でしょう。そういう意味で、少なくとも重要な事項、現金・預金の残高、銀行預金通帳にあると帳簿に書いてある残高が実際銀行預金にあるのかというチェック等、基本的なところは少なくとも会計事務所が決算を組む中でチェックができるというのが四番目の役割ではないでしょうか。
 では、ある程度自前で経理もできるようになり、問題なく順調に経営が進んでいる会社についてどういうようなニーズがあるのか、会計事務所は提供しなければならないのかということについて言うと、それは資金繰りであったり、財務の相談ができる会計事務所だろうと思います。
 単に狭い範囲での資金繰りでなく、貸借対照表を見て長期的に会社はこういう方向に行くべきである、そのためには何をしていかなければならないのかという話です。あるいは、設備投資をすると財務状況は悪くなります。果たして本当に設備投資をしていいのかどうか、というよりも設備投資をすることによって社長の目に見えているプラスの事項以外にマイナスの事項、リスクがどの程度あるのかということを注意喚起するのが会計事務所の役割ではないでしょうか。それには、経営計画、資金繰り、財務に関する経営相談、節税対策に精通している会計事務所が求められているということになります。同業他社に比べてお客様の会社の何が強いのか、なぜ儲かっているのかという見方も必要になってきます。儲かっているとはよく言いますが、なぜ儲かっているのか(一般論)ということについて言えるというのは相当な会計事務所でないとできないというのが私の意見です。私の事務所は、そういうことができる事務所であろうと内心自負しております。
 そして、最後に求められるのは、経営全般を相談できる会計事務所でしょうが、経営全般というと単に守りの世界の話だけでなく、攻めの世界(営業やマーケティング)の発想が重要になってきますから、そのあたり本当の意味では今のところできないと思います。私の事務所はたかだか二十数名の事務所です。300人、500人の社員を使っている会社の社長、というかそれだけの規模にまで会社を育てることができた社長(会社を育てるというのは営業やマーケティングに強いことを意味しています)に太刀打ちできるわけがないですよね。守りの世界、つまり、社長がやろうという世界でのリスクを考えることが私ぐらいの会計事務所ができることだろうと思っています。

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July 05, 2005

所得税改正 夢? 現実?

 所得税法改正の話が盛り上がっています。
 国の政府税制調査会が6月22日に個人課税に関する論点整理を公表しました。
 もともと今回所得税の大幅増税については、はっきり言えば国としては本当はこうしたいんだというところを全面的に整理すると言われていましたので、まぁこんなもんだろうと思います。内容は少なくともそれまであちこちまで洩れてきていた内容ですので新鮮味はありません。別にプロの世界では常識のように話されていた事項ですし、マスコミも基本的には今までリークされてきました。それを敢えてなぜ国の政府税制調査会委員会が小委員会の報告として出しただけでそんなに騒ぐのか私にはわかりません。ただ単に国が流してくれと配っている資料を基にマスコミがそのまま報道しているに過ぎないとしか思えません。
 国としては こうしたい夢のような内容です。しかし 所得税が重すぎるから消費税が必要だといったのは どこの国の税制調査会でしたか?

 つまり、前からセミナー等で私が言っているとおり本当の狙いは消費税の増税です。恐らく平成19年4月から2~3%程度上げたい、そのためには不公平税制と呼ばれているところを多数修正したい。国から見るとサラリーマンの税金が安くなっている、というのが常識です。ちなみにその安くなる原因をつくったのは田中角栄さんが大蔵大臣だった頃(もう三十数年前です)に思い切り気前よく減税したことがずっと残ってきているからです。
 実際将来どのように導入されていくのかわかりませんが、とりあえず考えなくてはならないことは次の3つだと思います。
 一つはゴルフ会員権の譲渡損の問題です。土地の譲渡損には、他の所得と通算されないと決まったのが平成15年12月中旬、そして平成16年いきなり実行されました。従って、ゴルフ会員権の譲渡損も税務当局から見れば大きな問題ですが、平成17年度から実行されないのではないかと言われていました。私もお客様にゴルフ会員権の譲渡はできるだけ急ぎましょう、平成16年度中に売ってしまいましょうとお勧めしていたわけですが、平成17年まではまだ大丈夫です。ゴルフ会員権はまだ給与所得の譲渡益と通算されるとのことです。ちなみに、私の方には情報が入ってきていなかったのですが、実は東京の税務当局は平成16年11月頃には既にゴルフ会員権の譲渡損を他の所得と通算できなくなる規制は少なくとも平成16年度中には実施されないと内々に話していたそうです。その理由は、不動産所得などの土地等は高級官僚は持っている人は少ないが、投資目的のゴルフ会員権は高級官僚は相当持っている。従って、そのようなものを損益通算するのを禁止するというのはなかなかやりにくいんだというような、いかにもそれらしい説明がされていたと後から聞きました。
 どの程度本当の話なのかはわかりませんが、いずれにしてもゴルフ会員権の譲渡損は今回の政府税制調査会の意見でもゴルフ譲渡損は給与所得などと通算すべきではないというふうな書き方になっていますので考え方としては速やかに平成17年12月中までに売却しておくことを勧めたいと思っています。

 尚、あと二つについては事務所の仕事でお客様からお金をもらえることに関連することですので、こういうブログのようなオープンな世界では公表を控えさせていただきます。

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July 04, 2005

商法改正研修会の報告(2回目)

 商法改正研修会の2回目に参加してきました。まぁ本当にたくさん改正したことという感じですね。そのなかで中小企業に使えそうなこととして感じたことをいくつか紹介してみたいと思います。
 もう既に一部では導入されていますが、株券不発行制度が導入されています。株券はすでに発行されていても無効になり、株主名簿に書いてある人が株主という制度です。これがしやすくなったというか、今回の商法改正は多数の事項を定款で変更する必要が出てきました。そうするとその時のどさくさに紛れて株券不発行制度を導入するということはいい方法ではないかなと思います。
 相続対策関連について言いますと、相続により取得した株式を会社に売るようにすることができます。だいたいオーナー社長の子供が次の社長になるというのは多いものですから、相続人から株を買い取ってやるというやり方ができるようになります。また逆に、従業員に持たせておいた株をあとから会社で買い取るというときにも使いやすい形になります。
 また、現在色々な種類の株式を発行することが認められています。この中で役員を選任する権利を持った株式だけを別の種類の株式として発行するということもできます。つまり、社長が亡くなった、主な財産は株式だけである、次の相続人は一人は会社を継ぐが、他の子供たちは何がもらえるか。相続財産は株しかないという場合、当然ながら株式が欲しい、しかしながら三分の一づつ株式を持たせると次の社長は権限が不安定になるという問題を解決するいい方法だなと思います。
 このようなことを考え、他にも色々と思いつきましたが、まだ商法改正の細かいルール等はわかっていませんし、まだ現状はそこまで進んでいないようなのでとりあえずこれで終わります。

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