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December 28, 2005

増税と租税回避

 税金の問題について思うことは、最近国債が700兆円を超えて発行されている。従って、国債の返済ができず、日本の財政が破綻する。その対応策として預金封鎖が行われるのではないかとか、大幅な増税が行われるのではないかとかいう話がそれまで税金に関心を持っていなかった人々から聞かれるようになったことです。雑誌でもよく特集で取り上げられています。(参考:週刊エコノミスト平成17年10月17日号)

 ここで思うのは、財務省による宣伝が十二分に行き届いているなということです。つまり、日本には大幅な赤字がある。大幅な借金もある。なんとかしなければならない。そのためには増税かつ消費税の引き上げが必要だという宣伝というか情報が十分に広まっているということを意識します。本当にそうなのかどうかということは議論の対象ではありません。そのような形になっている。そのようにみんなが信じているということが問題なのです。

 また、その雑誌には節税策も載っていました。サラリーマンの副業については、妻がやった形にして奥さんが税金を払う。ご存知のように日本の税金は累進税率ですから高い給料をもらっている夫が副業の収入をプラスすると税金が高くなる。それよりももともと所得のない奥さんが収入があるという形にすれば大した税金はかからないというやり方です。など、様々な話が載っています。

 更には、米国での中古不動産投資の節税策についてその節税方法そのものがLPSという日本にはない法律形式を用いた投資であったことを理由としてLPSへの投資は単なる投資信託であり、米国のLPSの形でどんなに赤字が出ようとも日本の個人投資家にはマイナスが出ませんという取扱いを国税局が行ったということで大騒ぎになっているという記事が載っています。
 これは本来個人が直接米国の不動産を投資すれば問題ないスキームなのですが、その間に外国証券会社が手数料を稼ぐためなのかどうかは別にしてLPSという組織体を入れたために、これ幸いと国税当局から指摘を受けている事件と言えましょう。
 ちなみに米国内ではLPSは個人の集まりとして取り扱われますのでLPSの持分に応じて不動産を所有としての課税として扱われますが、日本ではどのような形になるのか国税当局の解釈の問題とも連動してくるのです。

 はっきり言えば、米国においては最高裁判所の判断で税金が一番安くなるものを組み合わせることは国民の当然の権利であると認められているのに対し、日本では税金を安くすることを目的として行動すること自体は税法には不適切な行為であるという考え方が国税当局にあり、また税法の世界でもそのような考え方で解釈されているためにどうしてもトラブルが生じるという形を生んでいます。

 この前も会社の分割をしようとしたのですが、それについて規定している税法の中に結果として税金が安くなるために会社分割をやった場合には、税法上はその分割をやった行為は取り消され、それだけの税金がかかりますという条文が載せられています。

 日本がグローバル化というには、税法の取扱いが米国流の割り切った考え方になっていないため、税務に携わる者としてはどうしても税務当局とトラブルを起こさないようなところでしかアドバイスできない、非常に歯がゆい思いが致します。
 
 大体、いわゆる節税策と呼ばれているものは誰かが思いつき最初に実行している。だんだんとその話が税理士などの会計事務所の間で話題にのぼるというか、私も全国の会計人が集まる勉強会の事務局をしていますが、そこに参加するとこういう事例にぶつかったというような話が時々情報交換されます。そして、ある程度一般化してくるともっと広範囲に広がります。その結果として、更にそれを商売のネタにしようとして、ささやきベースではなくパンフレットを作り一生懸命売り始める会社が出てきます。つまり広がっていくのです。
 そうしますと税務当局が目をつけます。税務当局の論法は課税上弊害があるという言い方なのですが、課税上弊害があるというのは何かというととにかく税金が減る額が大きくなってくるということです。そうすると税務当局が何らかの理屈を考え出し、クレームをつけるということの繰り返しです。

 節税を封じたいという考え方であれば、どんどん法律を変えていけばいいのであり、法的な安定性を侵される現在のあり方は大変まずいと思います。

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December 26, 2005

会計事務所の存在意義

最近、存在意義とは何かということが問われています。事務所、あるい
は会社の存在意義とは何なのか。存在している意味、事務所が存在してい
ることに多々の関係で持つ価値、重要さという意味なのでしょう。
何故かと言えば、今は環境の変化が激しい時代です。そのような中で会
計事務所なら会計事務所がどのような存在意義、価値を持っていくのかと
いうことについて考え、そしてその環境の変化において、より価値のある
役割を果たしていくという意味で存在意義を見つめ直すということが言
われています。

私は、会計事務所の存在意義(私の会計事務所の存在意義)は、お客様
の身近な相談相手であるということだと思っています。環境の激しい時代
に当然お客様も相談相手を必要としていらっしゃいます。会計事務所が身
近な相談相手として基本的に持っている能力としては会計の分野、税務の
分野、財務の分野があります。
会計と言えば、中小企業会計基準・病院会計基準・社会福祉会計基準な
ど、今会計についてのルールの整備が急速に行われています。これもアカ
ウンタビリティを中心とする世の中の経済が変わってきていることの表
れでしょう。
また、税務については、毎年のように大幅な税法改正が行われています
し、また今後も行われ続ける予定です。
そのような中でお客様のニーズ、きちんと申告するが無駄な税金を払い
たくないというニーズ、相続あるいはM&Aなどの際にどのような形で対
応したら最も節税になるのかというニーズ、更には財務、銀行借入などに
おいて、いかなる資金調達が最も望ましいのか等について的確に答える能
力・経験を有していくということが必要だと思います。
2番目に、コミュニケーション能力が必要であると思います。つまり、
お客様が持っているニーズを引き出したり、或いはお客様が持っている
ニーズだけれどもお客様が直接語らない、気が付いていないニーズに対し
て能力・経験を生かして対応していくためにはお客様のニーズを引き出す
能力も必要ですし、私どもがアドバイスする内容をきちんと伝えていく能
力も必要になってくると思います。いわゆるコミュニケーション能力とい
うものが大切であろうと思います。
そして、3番目に必要なものはリーダーシップであろうと思います。何
故ならば、世の中の環境の変化が激しく、また情報が過多な時代なのでは
ないのでしょうか。そのような中で色々な心配をされていらっしゃるお客
様にどのように対応していくのか、きちんと対応していかないと誤った対
応になります。そのことが重要なことだと考えています。

我が事務所の存在意義は、環境の激しい時代の身近なお客様の相談相手
であるということです。具体的な能力・分野としては、会計・財務・税務
の分野があり、そしてその能力を発揮するためにはコミュニケーション能
力とリーダーシップ性が必要であるということにまとめられるのでしょ
うか。

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December 23, 2005

明治安田生命の保険金不払事件から思うこと

 最近のニュースの中でとても驚いた話は、明治安田生命の保険金不払事件です。新聞報道で事件のあらましは知っておりました。要は、意図的に生命保険金を支払わなかったというか生命保険契約の場合、生命保険詐欺を防ぐため、特定の場合は保険金を支払わないということが保険約款にも書いてあります。この保険約款を利用して意図的に保険金を支払わなかった(予定していた死亡率が実際には達成されなかったという意味では、この利益を死差益というのですが、この死差益を大きく伸ばそうということを会社自身の目的として掲げていた)という事件です。それ以上の事情を私は知らなかったのですが、機会があってその件に関して詳しく統計的に分析した情報誌を入手し読んでみました。呆れることが書いてあります。
 事件の背景としては明治生命と安田生命が合併する前に業績を伸ばそうという背景があった平成13年度が一番のピークであったこと、安田生命側ではなく保険の不払いは明治生命が中心にやったこと、その明治生命の中でも特定の役員の方が恐らく実績作りのために旗を振って頑張ったこと、そのことは統計上も表れていることなどです。
 明治生命の死亡に伴う保険金の支払いは平成10年度から平成12年度にかけてほぼ28,000件くらいであったのが平成13年度は突然25,802件と件数にして7.9%減、金額でも7.6%減になっているということです。もちろん、保険件数や死亡率など色々と変わりますからこの数値が大きいのかどうかはわかりませんが、他の保険会社の日本生命、住友生命、第一生命が概ね2%前後の減少に比べて7.9%減というのは突出していると言わざるを得ません。
 この7.9%減が本当の意味で保険件数の減少などによったのが仮に2%としても5%は不正な本来払うべき金額を払わなかった、つまり20件に1件は払うべき保険金を払わなかったということです。驚くべき高率での不払いと言えます。
 堂々と会社の方針として支払査定強化による死差収益向上を挙げてあったこと自体が単に一常務の方針というよりも会社そのものの方針であったことは明らかでしょう。明治安田生命のトップグループの役員が責任をとって辞任ということですが、安田生命側がそれは明治生命側の事件であって何故安田生命出身の役員まで辞めなければならないのかといった気持ちも感情的にはわかる話です。

 その具体的な手口は色々とあるようですが、個人保険で、且つ災害割増が付いていた保険が狙い打ちに遭っていたようです。単なる死亡保険は死亡すれば自動的に支払われるケースが多いのですが、災害保険付きの場合は泥酔状態での運転や自殺、被保険者や受取人の故意又は重大な過失による場合などは支払われないとされています。故意又は重大な過失というと、選択の幅が広いように見えますが、これを意図的に極めて不当に解釈したとされています。何故支払わないのかとクレームが来た場合、一度だけなら支払うな、二度来た場合で訴訟に発展しそうなものについては支払することというような社内マニュアルがあったことも報道されていますが、驚くべきモラルの欠陥です。実際保険金を請求しても、「飲酒が約款に記載されているような免責事由にあたるため保険金は支払いません」と言われると多くの契約者は保険会社が言うことだから恐らく間違いないだろうと、不満は残っても保険会社の決定を疑うことすらしなかったのではないか、あるいは不審に思っても具体的な対応の仕方すらわからずに、保険会社の言いなりになり、うやむやになった例も少なくないのではないかとのことであります。
 飲酒については、泥酔状態、酒気帯び運転いずれもどの程度の酒気帯び運転なのか、例えば「事故前に居酒屋で仲間とビールを飲んでいた」という証言であっても「泥酔状態で運転していた」のか、「同じ居酒屋にいただけで最初の乾杯の一杯だけであとはノンアルコール飲料を飲んでいた」のかの判断については保険会社の自由裁量で極めて厳しく判定するようにしていたとのことであります。
 振り返ってみて、私自身がどういう経過で保険に入ったのかを改めて思い出してみました。独身時代、そして結婚して子供が産まれるまでは保険には入っていませんでした。長男が生まれ、自分が死んだときのことを思い勤務先の団体保険契約に加入しました。5,000万円の掛け捨て保険でした。その後独立したときに、会社を退職の際に当然団体保険契約は解除になりますので、友人から勧められ保険料が安いものということで終身保険1,000万円、プラス定期預金4,000万円で病死の場合は5,000万円プラス災害保険割増し特約で5,000万円、交通事故になった場合1億円という保険に入りました。当時は私も独立したてで若かったので病気で死亡する確率よりも事故で死亡する確率の方が高いと思っていましたので1億円という保険に加入しました。その後、子供が産まれる度に同じような保険に入ってきました。最初は掛捨て部分が中心、次に掛捨てでない養老保険が中心でした。保険会社を選ぶときは、今どうこうというのでなく将来10年後、20年後に潰れていたら話にならないので業績のいい会社がいいなと思って加入したことだけは記憶しています。
 そして、最近は保険の話になると、どういう保険に入るかということも大切ですが、同時に10年先、20年先に保険会社が潰れていたら仕方ないですよね、というような話をするようになりました。今後は、保険金を支払うことについて誠意のある会社かどうかということも大切になるでしょう。
 損害保険の話ですが、ある大きな災害の時に保険会社によって支払いぶりが良かったり、悪かったりがあったという話も聞いたことがあります。
 
 それにしても今回の明治安田生命の話は呆れてものも言えないとしか言いようがありません。では、保険者としてどうすればいいのかということについてはわかりませんが、その契約の窓口である保険会社の代理店(あくまでも保険会社の代理店であって保険契約者の利害を守る代表者ではないのですが)が、頑張って本社と交渉するしかないのではないのでしょうか。そして、保険契約者としては本当に保険金が出ないケースなのかどうかをしつこく保険会社と交渉する以外にないのかな、自己責任としか思われません。

 保険というものは当たらない方がいい宝くじと言われてから久しいのですが、万一当たった場合に保険金が下りないというのは社会のインフラとしての保険会社の存在意義に関わる話です。

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December 21, 2005

由布院合宿

12月1日、2日と事務所のほぼ全員で由布院に合宿に行きました。
目的は、日常の業務から離れて来年のことを考えるためです。特に、今は世の中の動きが早く、大きく変わりつつあります。去年と同じレベルであれば確実に笑われ、会計事務所の価値は下がります。いかに価値を保ち、価値を上げていくか。それには事務所を構成しているメンバー全員の価値を上げていくしかありません。
ピーター・ドラッカーは、21世紀に重要視される唯一のスキルは新しいスキルを学ぶスキルである。それ以外は全て時間とともに廃れていく。
また、ある経営関係のコンサルタントはこういっています。今なにか特技があるとして、一年後も同じポジションを確保するためにはもっともっと腕を磨いておかなければならない。
即ち、私はこう思います。知識労働者であるためには、仕事の価値を決めるのは所要時間の長さではなく、実際に出た結果である。そのためには、最も価値のあるものに焦点をあわせ続け、自らの価値を高めていかなければならないと思います。自分の価値とは、仕事の能力・経験に留まらず、健康であることや良い人間関係を持っていることも含まれます。そして、そういう成果をもたらすためには種まきと刈り入れの法則ではありませんが、まず自ら種を撒いていかなければなりません。それがどんなに大変なことであっても種を撒かずに収穫は得られません。明るくポジティブな人間としてやっていきたい。そのためには来年何をすればいいのかということを集中して考えたかったためです。
現場(事務所)から離れて集中して考えるということは初めてのケースではありましたが、良い結果が出たと思います。

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December 19, 2005

関与先様への「土地有効利用の勧誘」

関与先様への「土地有効利用の勧誘」にご注意ください。という内容の案内をもらった。


会計事務所向けに色々不動産のコンサルや不動産の仲介とかで仕事をしている会社から案内が来ました。

相続した土地や遊休地の有効利用は、関与先様の大切なテーマ。全額オーナーに借入をさせ、完成した建物を一括借上するといった話はよく聞きます。しかし、相場以上の無理な賃料設定や高額な建築工事費で事業計画を作成している場合、実際の運営が困難になってしまいます。
オーナーと借り上げ会社との間でトラブルとなり、一括借上の契約が解除になってしまうことも。実は業者側は、高額な設計費と建築費で十分な設けを先取りしてしまっているのです。
 顧問である税理士先生が、「事業収支計画」に問題がないか、十分に検討され、オーナーを指導する必要があります。

【事業収支計画書のチェックポイント】
●その「有効利用」がその土地に相応しいのか?
●相応しいならば、その「事業収支計画書」がよく吟味されたものであるのか?
●プランの作成者が都合良く表現した「建物に対する粗利回り」だけで「投資効率」を提示していないか?
●節税に関心が傾き、収益性への検討が疎かになっていないか


以上のような内容です。

当たり前のことだが不動産投資 土地の有効活用といっても商売です。
商売に絶対安全で儲かる話はありません。

事業計画書を見て 論理エラーや 一部の経費の見逃しなどは気がつくことがありますが、前提条件が正しいのかどうかはわかりません。たとえば一定の家賃で入居する入居者が常にいる。空室率は10%以下であるなどの条件が将来の損益にきわめて重要な影響を及ぼしますがそれは誰にもわかりません。
従って会計事務所は常に保守的な立場にならざるを得ません。

土地有効利用は自己責任でお願いしますとかいいようがありません。困ったことです。


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December 16, 2005

木村剛氏の話は当たるかな?

木村剛氏の話は当たるかな?

日本振興銀行
東京で会計事務所向けの勉強会に参加した。この時、木村剛氏(例の竹中プランなどで活躍された日銀出身の方である)の話を伺う機会があった。
おもしろかったのは、木村剛氏が今取り組んでいる日本振興銀行の話であった。日本振興銀行は、中小企業専門に融資をする銀行として平成16年4月に開業した。ようやく1年半が経ち徐々に収益が固まってきている。
話は、会計事務所に日本振興銀行の顧問になってもらいたい。つまり、営業を手伝ってもらいたい。会計事務所のお客様で銀行(信金クラス)がなかなか貸さないところ。例えば、赤字続きで帳簿上も債務超過であるところ。今までだったら商工ファンドなどに融資を仰ぎに行くところ。そういうリスクの高いところであっても日本振興銀行は貸し出しを行う。そのようなところを紹介してほしい。紹介フィーは払えないが毎月顧問料を払う。もし商工ファンドに行くような企業があった場合には日本振興銀行を紹介すると約束してくれるところへは毎月顧問料を払う、というような話でした。
話を聞いていておもしろいなと思ったのは、まず会計事務所を営業の窓口にしようというところです。即ち、一般の金融機関が営業コストに相当の労力を有しているのに対し、営業コストをできるだけ節約するために会計事務所を使おうという考え方でした。もちろん融資の審査そのものは日本振興銀行が行います。そのリスクは日本振興銀行にある。ただし、表示されている決算書が債務超過であれ何であれ融資はするので決算書は会計事務所が作成・援助しますから嘘をつかない決算書をお願いしたいということでした。よく銀行の方からこの決算書では融資はできないので違う決算書を作成してくれ、はっきり言えば粉飾した決算書を持ってこいということを要求されることがあります。これは困ったことです。銀行から直接言われれば断れますが、お客様経由で言われると困ります。当たり障りなく、銀行がすぐに判るやり方、減価償却をやめる、減らす等の方法を用いて黒字化します。
日本振興銀行の話は、営業コストを節約しようという意図です。
今後、中小企業の会計処理は益々適正な処理という形(退職給付会計、税効果会計、減損会計など)が要求されるようになります。当然、私どもの事務所としても適正な会計処理というか、そうしておかないといちいち銀行の言うことを聞いていたら対応不可能なので。要するに、Aという銀行が粉飾することを望んでも、Bという銀行は望んでいないということがあり、面倒なので1本でやる。例えば、どんな粉飾があるかといえば、減価償却をやめるということが一般的にあります。もちろん税務署は税金が増えるから大歓迎ということです。

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December 14, 2005

中小企業倒産防止共済のお勧め

事務所に中小企業倒産防止共済制度のパンフレットが事務所に届きました。中小企業倒産防止共済制度については、以前もご紹介したことがありますが、なかなか良い制度だと思いますので改めてご紹介させていただきます。
これは、得意先の倒産により、売掛金が焦げ付いたときにそれまで払っている時に緊急時に共済組合がお金を貸し付けますという制度です。つまり、中小企業としては大型の倒産にひっかかって貸倒れが出てしまった、貸倒の金額が大きければ大きいほど金融機関は二の足を踏みます。たとえそれまでその会社が健全経営であると見てくれていたとしても取引先の倒産により一度に大口の貸倒れが出たわけですから連鎖倒産する可能性があるという風に金融機関は注意しがちです。従って、危ない時ほど助けてほしい、新規の借入れが必要なのに銀行は審査を厳しくし、結果的に融資が受けられない。このために健全な会社まで潰れてしまう。これを連鎖倒産といいます。そのような時に中小企業倒産防止共済に加入している会社は過去に払い込んだ金額の10倍に相当する金額の融資を無担保で速やかに受けられるという制度です。
従って、この中小企業倒産防止共済に入るメリットがある会社は、現在健全経営が行われているが売掛金取引が多い企業で、将来のために何らかの保険に入っておきたい企業です。
具体的に仕組みを言いますと、月々8万円を払う、それも払込総額が320万円までです。これを払った時には経費として認められます。尚、40ヶ月後にもう会社として倒産防止共済に加入する必要性がないという状況になれば、解散すれば払い込んだ金額がそのまま返ってきます。(注:受取利息はつきません)
では、実際にお客さんが倒産して売掛金が貸倒れになったという場合、どういう風になるのか。その時は貸倒れ金額と払い込んだ10倍の金額のどちらか小さい方の金額が、中小企業倒産防止共済から無担保・無保証人で速やかに融資が受けられるということです。6ヶ月の据え置き期間をおいて5年後までに返済させる仕組みになっています。
利息はつかないとなっていますが、利息が付かないかわりに貸出金の10%の資金が本来40ヶ月後に解約した後は任意解約した場合は返済を受けられるのですが、その受けられる金額が減らされるという仕組みになっています。仮に、40ヶ月経って既に320万円払い込んでいる。2000万円の貸倒れが発生した。この場合、貸出を受けられるのは実際に発生した貸倒れ2000万円と払い込み済みの金額320万円の10倍3200万円のいずれか低い方ですから、2000万円の無担保・無保証人融資が受けられるということになります。ただし、その返済が終わったとしても本来帰ってくるはずだった320万円が200万円減らされて120万円しか帰ってこないこないことになりますので実際にはその部分が利息とみなされるわけです。実質的な貸出金利は4.8%となります。
まあ、今の金利水準から考えると高いのですが、万一のときに備えているという意味ではそれなりの良い金利のものだと思います。しかも、儲かっている今は経費として落ちるわけですから一種の節税的な意味合いもあります。今、景気は確かに上向いていると言われていますし、そのような感覚をお持ちのお客様も多いとは思いますが、今後の安心のためにも中小企業倒産防止共済制度を検討されてみてはいかがでしょうか。
ただし、この時の貸出が受けられるのはあくまでもお客様が倒産(民事再生法等を含む)した場合です。事実上の貸倒れ、つまりお客様が夜逃げしてしまった場合には対象にはなりますのでご注意ください。
健全な企業はこういう形で将来のリスクに対してなんらかの手が打てる。ところが、本当の意味で困っている今も苦しい会社は手が打てない。やはり日本の国の二極化というのは色々な形で進んでいくのでしょうか

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December 12, 2005

中小会社会計基準 2  (チェックリストを添付した融資)

中小会社会計基準適用に関するチェックリストを添付した融資

最近の流行なのですが、借入れ申込みをする際に税理士会作成の「中小会社会計基準適用に関するチェックリスト」を顧問会計事務所が提出した場合には金利を少し(0.1%ぐらい)安くしますよという制度を導入している金融機関がいくつかあります。安くすると言っても、チェックリストなしの場合、本当は何%の金利かは教えてくれません。結果としての金利は割高な感じですが・・・。
この位置付けなのですが、チェックリストに×がついていても融資の可否には影響はない、融資枠があれば融資されるし、融資枠がなければ融資されないだけという制度です。もっとも銀行側で融資OKと判断した企業にしかチェックリストの提出を求めていないように感じております。銀行は決算書を見てこれはだめだと判断したらチェックリストの話すらないのではないのでしょうか。つまり、融資枠があり、融資できるところにチェックリストを求める。チェックリストに×がいくつ付いていても何ら影響はない。提出することで金利が優遇され返済が延長されることがあるとのことです。
尚、チェックリストの融資に関しては、税理士会の問い合わせに対して金融機関は税理士に責任を問わないことを確認し、会員に安心してくださいというようなことを口頭で回答し、この制度の普及を推進しています。そうは言っても嘘はつけませんからね。従って、嘘をつかないチェックリストであれば責任はないという話なのでしょう。
ちなみに、こういう融資はスコアリングモデルと言うのだそうです。つまり、過去の経験例からチェックリストにサラ金的な融資、統計学的な貸倒率を計算する融資、逆に言えば事業の将来性や経営者の能力さらには担保価値などを判断しない融資であるとされています。だからチェックリストに×が付いていることが問題ではなく、融資先のリスクを明確化してもらうことが重要なのである。リスクがあるのならそれに応じた利率、融資枠で融資するとの話でした。
色々融資の金融機関も担保(従来の担保不動産担保は不動産自体の値段が下がってしまうという流れが続いたために大変信頼性が乏しいものとなっています)に頼らない色々な融資手法を考えてくるのでしょう。

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December 09, 2005

中小企業の会計に関する指針

中小企業の会計に関する指針

金融機関が中小企業に融資するときに中小企業の決算書があてにならないという話が出てきています。そこで、中小企業を支援する立場にある国の機関(中小企業庁)では色々な施策をうっていますが、今回出来上がったものが『中小企業の会計に関する指針』という要は中小企業はこの程度の決算書はちゃんと作りなさいというような内容のものです。

 その内容を読むと、容易にできることもあるし、なかなか難しいこともある。この『中小企業の会計に関する指針』を作った目的は何か。即ち、中小企業の決算書の信頼性を高めていこうという目的です。従って、ある程度の企業で金融機関の信頼を高めたいと思うのであれば、この『中小企業の会計に関する指針』に従った決算書を作りなさいということです。
 では、どのような内容が書かれているかというと、慣行と違うことが3つあります。
 1つは、賞与引当金、退職給与引当金をきちんと計上する。従来の中小企業の会計処理のルールでは税法上適切な決算書さえ作ればよい。従って、税法上経費と認められるような賞与引当金や退職給与引当金は計上しないのが普通でした。しかしこれをきちんと計上しろということが要求されています。
 2番目に減価償却費をきちんと計算しなさいということです。中小企業では往々にして業績が悪いために減価償却費を計上せずに利益決算に見せかけるということがあります。従って、これができるのは一定規模以上のしっかりした企業だけでしょう。
 3番目は注記を色々つけなさいということです。注記といっても難しいものではありません。例えば、減価償却法は定率法でやっています、1株当たりの利益はいくらになります、など別に注記などしなくてもわかりやすいものです。
 このような新しいルールができました。従って、このルールに従って決算書を作成することが望まれてきます。具体的には、私どもの方では今後とも『中小企業の会計に関する指針』に従った決算書を、手間暇はそれ程かかりませんのでお勧めしていきたい、特に、優良企業から順番にお勧めしていきたいと思っております。

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