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April 26, 2006

中国進出企業は漫画の世界

少し前になるが 中国に会計事務所を出したある会計事務所から次のような情報をもらった。


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中国では全ての法人の決算日が12月31日。当然、申告や毎年義務付けられている、年度監査もこの時期に集中します。ただでさえ中国は商習慣、会計制度に違いがあり、これに加えて通貨が元、ドル、円が混在する帳簿を紐解いていくのは大変な作業です。更に中国特有の下記のような事例も重なり問題は頻発します。

① ある従業員1000名の工場が作業服を一着100元で購入した。見積書、請求書、支払も問題なく日本ならこれでOK。しかし、別の100名の工場では同じ作業服を30元で購入していた。
→ 購買担当者が納入業者と協議して、リベートを受け取っていた事が判明した。

② 給与の総額は一定なのに、販売管理費が上昇傾向。特に福利厚生費が多すぎる。現地中国人からは社員の福祉向上のためと説明を受け、「社会主義の国なので仕方ないのか?」と考えていた。
→ 中国では、年金、保険の社員・会社双方の負担を抑えるために、従業員に領収書を持ってこさせて、福利厚生費の名目で実質給与を別に渡している企業が本当に多くあります。

③ 見積もり段階では採算に合うはずが、なかなか実際の原価が予定価格にならない。
→ 材料支給で下請に加工をさせていたが、自社の下請担当者と下請が共謀して、材料を他社に横流ししていた。

④ 損益計算書の家賃に変動があった。現地、中国責任者に聞いてみると、家賃の値上げがあったと言う。また、旅費についても最近上昇傾向。営業活動を活発化して国内出張が増えていると言う。
→ 総額表示の損益計算書では分からなかったが、伝票から調べてみると国内卸売業であるにも関わらず、最近韓国へ出張して勝手に商品を仕入れ、デパートに小売店を出店して販売を行っていた。

日系企業の中には問題にさえ気づいていない企業も多くあり、改めて中国でビジネスを行うことの難しさを考えさせられる季節です。
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 笑ってしまった。
 私の事務所のお客様の実例もあります。
 中国に子会社を作った。工場で人を雇い機械も据え付けた。現地の人を信用して責任者にした。2-3年して気がつくと会社ごと工場から従業員から何もかもなくなっていた。
 中国進出していない会社の社長は信じないんですよねー。


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April 25, 2006

同族会社への大増税

同族会社への大増税
社長報酬の一部を経費と認めない制度導入


社長とその親族で会社の株式の90%を所有
且つ
常勤の役員の過半数が社長とその親族で
且つ
一定水準以上の役員報酬と利益をあげている会社の場合


社長へ支給する役員報酬のうち役員個人の所得の計算上給与所得控除(要は一定の公式で計算される部分)とされる金額が交際費と同じように法人の経費とならなくなります。

(例)
社長に払う報酬  損金不算入とされる金額  実効税率42%の会社の増加法人税等
年間 1,000万円    220万円        92万円
年間 2,000万円    270万円       113万円
年間 3,000万円    320万円       134万円


尚、この制度が導入された理由は 政府の言葉によれば、社会経済情勢の変化への対応だとか・・・。

 制度は以上ですが これを会社の社長に説明するのが難しい。
 社長の理解の範囲を超えているらしい。
 社長の給料にはふつうに所得税がかかり 一方会社の側には経費にならないというところが分からないらしい。

 それ以上に なぜこんな制度がというところの説明ができない。
 要は会社の社長から税金を取りたいのでしょうというしかない。消費税やサラリーマンの税金を上げると大きな政治問題になるので 世の中のねたみを買うような儲かっている中小企業から税金を取ろう。全部の中小企業ではないですよ。会社の利益と社長の給与を合わせて800万を超えている会社だけですよ。というわけです。

 会計事務所の間ではどうやってこれをくぐり抜けて税金がかからないようにするかと言うことが盛んに言われていますが 私は難しいと思う。専門的になりますので条文とかは説明しませんが、なぜかと言えば税務署の認定でどうにでもなるからです。
 ということは会社の社長のためにせっかく工夫しても税務調査の団塊でだめと言われて税金を取られることが多いだろう。それならば しっかり報酬を払ってくれ 税法の微妙な取り扱いも分かってくれる会社にだけリスクを負って考えた方がよいと思います。

 富裕層という言葉が盛んに金融機関で言われています。要は富裕層の人向けに色々サービスしますから金融機関も儲けさせてよ。ということです。

 会計事務所もそうならざるを得ないでしょう。というかすでにそうなっています。
 安い報酬でサービスしますというディスカウント店型から高級ブティック型まで、もう見かけなくなってきた村の雑貨店から便利なコンビニまで色々です。小売業と会計事務所が重なって見えてきます。


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April 19, 2006

オリンピックを博多にから思うこと

オリンピックを博多に

 福岡市長の話を聞く機会がありました。2016年オリンピックを福岡に誘致しようという運動の説明です。福岡を活性化させ続けるためにぜひオリンピックを福岡でやりたいとの趣旨です。
 東京オリンピックが1964年その後名古屋や大阪でもオリンピック誘致をしたのですが、うまくいきませんでした。2008年は北京で開催されます。それから更に8年後ということでアジアに順番がまわってくるとしても随分早いようなイメージです。

 印象に残ることが2つほどあったので紹介します。

 ① 最初は誰でも絶対できないと思いバカにする。しかし、現実にできてきたこともいっぱいあるではないか。例えば、福岡から西鉄がなくなり、プロ野球が福岡にはないという状況が続いていた。それをホークスを福岡に誘致しようという運動を始めたとき、大変な笑い者になったし、実現できると信じた者もほとんどいなかった。しかし、結果的には南海ホークスからダイエーホークスとして福岡に誘致でき、更に旧式の球場からドーム球場を作るところまで話が進んでいった。今の福岡にソフトバンクホークスの存在がないということは考えられない。ソフトバンクホークスがよそへ移れば福岡は相当な経済的打撃を受けるであろうとのこと。

 考えてみれば、確かにあの当時私も本当にできるのかなという疑問の方がはるかに大きかったのですが誘致できました。裏でどんな政治的工作が行われたかどうかは私にはわかりませんが、可能になりました。(ダイエ-グループは 球団のドーム球場建設のために広い埋め立て地の払い下げを受けた)

 確かに、今現在の私の姿を、自分が大学を卒業して就職した当時は想像もつきませんでした。やはり、夢を先に見ることは大切だという市長の言葉は説得力がありました。

② オリンピックを福岡に誘致するために、まず日本国内での誘致候補に選ばれなければなりません。その時のキャッチフレーズが『オリンピックを初心に戻そう』です。実は、現在のオリンピックが国威発揚の場になったのは、ヒトラーの1936年ベルリンオリンピックからです。東京オリンピックも戦後復興を遂げた敗戦国ニッポンの国威発揚の場としてのオリンピックでした。おそらく2008年北京オリンピックもその集大成になるようなものになるでしょう。しかし、ベルリンオリンピック以前クーベルタン男爵が望んでいたのは、世界の片隅に全世界からスポーツマンが集合し、自らの肉体の限界に挑戦して互いに技を競う姿だった。今、21世紀のオリンピックが問われているのは、世界の片隅にある九州福岡のような小さい拠点で全世界のスポーツマンを受け入れる。
 しかも、幸い福岡は港がありますので大きな客船を呼び込んで船にオリンピック村を作るとの話でした。また、この推進をするのが東京都庁を設計した名高い磯崎新氏が総指揮をとるとのことであります。結果として、オリンピックに係る費用も従来の3分の1もしくは4分の1程度で済むという説明でした。軽装備のオリンピックというのは一つの魅力的なテーマであろうかと思います。

  とりあえず、2006年8月日本国としてのオリンピック候補都市が決定されます。そして、2007年国際オリンピック委員会が開催都市を募集し、2009年に国際オリンピック委員会が2016年オリンピック都市を決定するという流れです。

 名古屋や大阪のケースでは、最終的にはボロボロになって敗退していきました。さあ、どうなるのか期待をしながら見守りたいと思います。

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April 17, 2006

未上場会社の株式評価

 先週、公認会計士協会で非上場株式の評価、未上場会社の株価(裁判所事件・非訴事件)の研修会があった。
 未上場会社の株主感で争いが起き、けんか別れするから株を買う。では値段をどうするという話が多い。これを裁判所に決めてくれという話である。裁判所もわからないから 大学教授や会計士に鑑定してくれよという話です。
 講師の先生は、40年間未上場会社株式の評価を裁判所から頼まれて行っている会計士の先生である。この地区というか日本でのこの分野の第一人者の一人である。
 判例分析が中心の話であるが、その話とは別にポロポロともれるというか雑談の話の方が面白く、且つ、ためになる話だった。
 一般の方が、理解できるかどうかわかりませんが、私のメモとして載せておきます。

①第三者割合増資は上場会社の株式時価よりも相当安くても通る。
②非訴事件は、裁判所が職権で調査してくれるので有利である。
③企業価値  
  清算価値ではない。継続価値である。
④DCF法  
 最近の流行である。
⑤配当還元法  
 過去の配当は意味があるのか?過去の無配当の会社は価値ゼロ円か?

⑥簿価純資産法  
 現在は完全に否定されているが、中小企業の少数株主にとってはわかりやすい話であり、株主は感情的に納得しやすい。
⑦取引先側主義は全くの間違い
⑧類似業種(会社)方式は最近全く用いられていないにもかかわらず、大手監査法人が株価の鑑定に用いた。何を考えているのだろうか?


株主に社長以外の人がいるケースではこのような話を知っておくことは有効でしょう。

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April 14, 2006

ERPが中小企業にも入るのか

.ERP
 パソコンと言えば、パソコン会計は今常識になっています。私どものお客様でパソコン会計でないのはクリニックの先生方くらいでしょう。先生方はクリニック内で会計作業をするよりも外部に依頼した方が安くすむので自分のところではやっていないというケースです。
 そして今、そのパソコン会計の世界に大きな波が寄せてきています。パソコン会計で有名なソフトは、弥生会計(あのライブドアがM&Aで買収しました)や勘定奉行などですが、パソコン会計の次にERPの波が来そうです。
ERP(Enterprise Resource Planning)とは、全社的な業務管理、会社全体の経営資源の計画的な活用を計るコンピューターのソフトウェアのことです。財務、会計、購買、生産管理、在庫管理等ホワイトカラーが担当する全社的な管理業務に使用されるソフトです。ERPの特徴は、既製品でパッケージされているので導入コストが数億円単位ですみ(安い!)、基幹業務を広くカバーするソフトで主に上場会社クラス向けのソフトです。関連部門ソフト間で業務の流れに沿って自動的にデータをやりとりするため、データの移し替えの作業が不要で、更にソフトの使用に併せて実際の業務の流れを変えてしまうという特色があります。ERPを導入すると日本の企業の特徴でもある各担当部門、各担当者が重複して担当している業務を無駄な仕事として節約して管理業務工程数を2割~4割削減できるとされています。財務会計では勘定奉行に負けてしまったので、ある財務会計ソフトウェアの上場会社がERPに起死回生を狙って力を注いでいるが、中小企業向けはコスト的になかなか難しいとのことです。

 ところが、アメリカの状況に詳しい方の話によりますと、米国では既に中小企業向けのERPソフトの販売が始まっているそうです。「MS Great Plains」というERPソフトでマイクロソフト社が開発。現在はまだ英語バージョンですが、今年の秋には日本語バージョンも発売されるとのことです。一言で言うと優れものですね。価格も安く、リースにすれば月々20万円くらいで導入できそうだと。もちろん日本のことですのでかなり高い金額、少なくとも数千万円単位のところから販売開始されるでしょうが。今まで数億円単位と言われていたソフトが数千万円単位から導入できるだけでも利用者は大幅に増えます。恐らく私の勘では、当初のパソコン会計のときと同じように中小企業の中でも大手から導入が始まり、だんだん規模が小さいところに落ちていくという形になるでしょう。会計・財務ソフトだけでなく会計事務所もERPソフトを知っていないと話にならないと思います。実際にチェックされている方の話では、財務もしっかりできていて日次決算も簡単にできる。マイクロソフトという世界一の企業が膨大なカネを投入して業務ソフトを作ると「すごい!」というのが正直な感想です。これでやると、経営者が見たいデータや日次決算はそれこそ毎日容易に出ます。すると会計事務所の役割も変わってくるでしょう。

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April 12, 2006

会計ができる人の減少

会計ができる人の減少

 アメリカの大学生のうち会計を専攻する割合は15年前は4%だったのが、5年前には2%に落ちたとのことです。 若い世代には会計は人気がないということです。
 何故か。実は、大学あるいはその上のMBAのコースに進もうという方々は能力が高い。即ち、アメリカで一番高給がもらえるサラリーマンは弁護士や金融業界に進む方々です。そう言えば、日本の100億円サラリーマンも証券業界の方でしたし、外資系証券会社の給料は平均数千万円単位、それも上の方の数千万円単位というふうに聞いたことがあります。ただし 本国の証券会社の社員のの給与は年収数億円クラスはざらとのこと。数十億円という事例も多い。
 会計士は基本的には日本でもアメリカでも監査法人という形で業務を行う。そうすると監査法人での報酬というものは少なく、金融業界の報酬に比べると格段と安いという話でした。
 そうはいっても日本の監査法人の代表社員クラスになれば少なくとも年収数千万円クラスとのこと。
 税務統計では個人の会計事務所の所得は平均1500万ぐらいとのことでサラリーマンの管理職クラスです。

 私が昔いた外資系の会計事務所で言えば、米国人の名簿を見ても有名大学の人はいなくて大体アメリカの中西部の州立大学を卒業した素朴なおっさんという方々が一番偉い人たちでした。
 アメリカの流れは必ず日本に来ると言われています。私は、会計士という仕事が直接お客様のお顔を見て仕事ができ、直接色々なアドバイスができる仕事なので天職だと思っていますが、報酬という面からいくと若い人々を惹きつけられない職業になってしまうのでしょうか。

 2000年頃米国の公認会計士協会は「ビジョン21」という対策を打ち出しました。即ち、できるだけ経営も含めたアドバイスができるような存在に我が身を変えていこうというのです。従って、コンサルティングの仕事に大変力を入れました。また、日本の大手監査法人も同様でした。
 
 ところが、このコンサルティングは大成功したのですが、あまりに行き過ぎ、例えばアンダーセンは、例の有名なエンロン事件では26億円の監査報酬と同時に26億円のコンサルティング報酬をもらっていたということが明らかになり、監査法人はコンサルティングを原則やってはいけないというように変わってしまいました。日本でも同様に変わりました。この結果、日本でどういうことが起きているかというと、コンサルティングをやりたい人は独立して、私どものような少人数の事務所を作り、コンサルティングをやり始めています。
 そちらの方が単なる税務・会計の仕事や監査法人に勤務しているよりも報酬が高いという現状だそうです。なかなかうまくいかないものですね。ただ、会計をベースにしたコンサルティングは非常に需要が強いので益々伸びていくのではないかと思っています。
 
 専門職の世界はまだましでしょうが、経理・会計という分野がわかるサラリーマンは減っていくのでしょう。その結果、会計事務所の負担が増えるということでしょう。

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April 10, 2006

中国でのビジネス

中国 上海に会計事務所を出している日本の会計事務所から送ってきたFAX NEWSに乗っていた話題。
人様の話だから笑っていられるけど お客様に関係していたら不安ですよね。
実際 事務所のお客様にもしゃれにならない事件がありました。。。。。。。

記事の引用-----------------------------------

中国では全ての法人の決算日が12月31日。当然、申告や毎年義務付けられている、年度監査もこの時期に集中します。ただでさえ中国は商習慣、会計制度に違いがあり、これに加えて通貨が元、ドル、円が混在する帳簿を紐解いていくのは大変な作業です。更に中国特有の下記のような事例も重なり問題は頻発します。

① ある従業員1000名の工場が作業服を一着100元で購入した。見積書、請求書、支払も問題なく日本ならこれでOK。しかし、別の100名の工場では同じ作業服を30元で購入していた。
→ 購買担当者が納入業者と協議して、リベートを受け取っていた事が判明した。

② 給与の総額は一定なのに、販売管理費が上昇傾向。特に福利厚生費が多すぎる。現地中国人からは社員の福祉向上のためと説明を受け、「社会主義の国なので仕方ないのか?」と考えていた。
→ 中国では、年金、保険の社員・会社双方の負担を抑えるために、従業員に領収書を持ってこさせて、福利厚生費の名目で実質給与を別に渡している企業が本当に多くあります。

③ 見積もり段階では採算に合うはずが、なかなか実際の原価が予定価格にならない。
→ 材料支給で下請に加工をさせていたが、自社の下請担当者と下請が共謀して、材料を他社に横流ししていた。

④ 損益計算書の家賃に変動があった。現地、中国責任者に聞いてみると、家賃の値上げがあったと言う。また、旅費についても最近上昇傾向。営業活動を活発化して国内出張が増えていると言う。
→ 総額表示の損益計算書では分からなかったが、伝票から調べてみると国内卸売業であるにも関わらず、最近韓国へ出張して勝手に商品を仕入れ、デパートに小売店を出店して販売を行っていた。

日系企業の中には問題にさえ気づいていない企業も多くあり、改めて中国でビジネスを行うことの難しさを考えさせられる季節です。

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April 08, 2006

高額納税法人の新聞記事

朝日新聞で報道された(4月6日)

◆法人所得の公示廃止に思う 「長者番付」に便乗?国会素通り

 高額納税者を公示する「長者番付」が個人情報保護の流れを受けて
今春から廃止されるのに伴い、法人所得を公示する制度もなくなることが先月末、
国会で決まった。ダイレクトメールや寄付の勧誘に利用されるなど弊害が大きい
との理由からだ。日本の法人の99%を占める非上場企業にとって、
申告所得の公示は優良企業に対する国の「お墨付き」であり、
取引の際の判断材料にもなってきた。
これが国会で議論もなく廃止されたことに「企業の情報公開の流れに逆行する」
などの批判が出ている。

 法人所得の公示は、第三者による脱税の監視などが目的だった。
「あの会社はもっと利益がある」。取引先からの通報が脱税などの発覚につながる
と期待された。

 今年3月までは、申告所得が4000万円を超えると、法人名や納税地、
代表者氏名、所得額が税務署前に張り出された。
管内の法人数が約3万6000と最も多い渋谷税務署は、この1年で2000を
超える法人を公示。全国では年間7万~8万社が公示されてきたとみられる。

 法人の公示廃止について財務省は「本来の趣旨から逸脱した利用が増えた。
中小企業が利益を出しているのがわかって元請けから値引き圧力を受けるなど、
弊害の方が大きくなった」と話す。
しかし、一部の優良企業だけとはいえ、公示情報が企業間の取引などで
役立ってきたのも事実だ。

 日本には会社が200万~300万社あるが、有価証券報告書が発行される
上場企業約4000社を除けば、大半は決算書などを公開しなくても
罰せられない。その中で、法人所得は、取引相手の実態を知るうえで一番信用
できる指標だった。

 企業の信用調査をしているベテラン調査員によると、中小企業が決算の数字を
「つくる」のは珍しくない。所得を少なく見せたい税務署用と、売り上げを多く
見せたい銀行用の複数の決算書がある例を多数見てきた。
例えばこうした「粉飾」を見破るにも、申告所得の数字は有効だという。
調査員は「公示が廃止されて何年かたつと、企業の実態はますますわからなく
なり、健全な企業間取引を阻害する。詐欺的犯罪を助長することになりかねない」
と指摘した。

 法人の公示廃止は個人情報保護の流れに便乗したとの指摘がある。
国税庁関係者は「公示の廃止論議は個人情報保護に端を発したもので、
法人もなくなると知って驚いた」と話している。

 公示制度の廃止を含む税制改正法案は、法人の公示廃止に関する質疑がないま
ま先月27日、国会で成立した。


以上が記事ですが 税法改正の内容は昨年12月に公表されていましたが。。。。

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April 07, 2006

高額納税法人

 高額納税者や高額納税法人の所得税・法人税・相続税の公示制度が廃止されます。(平成18年4月1日以降)

 昨年末の税制改正案で決まっていた話ですが。。。。。

 いわゆる個人情報保護法の影響なのか、本来個人情報保護法を守る必要のない国が個人だけではなく法人の課税所得についての情報の公表をやめることにするとのことです。
 しかし、時々マスコミに大会社○○が○億円の申告漏れと発表しているのは国がリーク(法律違反?)しているとしか思えませんが・・・。
 個人についてはともかく、法人については特に上場していない法人についてはなかなか経営の状況がわかりにくいということで、安心してつき合える相手かどうかということは信用調査機関の調査にますます頼らざるを得なくなります。これまでは、高額納税法人(4000万円以上の課税所得がある法人)として公告されるかどうかで決まっていましたが、少し不便になりました。
 この良し悪しについて、何故マスコミは強く報じないのでしょうか。これからは、例えばトヨタがいくら税金を日本国内で払っているのか、海外でいくら払っているのかということがわからなくなります。
 例えば、米国では大企業が法人税をできるだけ海外で払うようにもっていく、即ち税率の低い国で利益をあげ、税金を払うということが頻繁に行われたため海外子会社から米国の親会社に配当を払った場合には税金を免除するなどという特別措置をとったことがありますが、やがてこのようなことが日本でも必要になってくるのでしょう。

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April 06, 2006

会社法施行は5月1日

会 社 法 施 行

かねてから話題であった会社法が平成18年5月1日から施行されるということが確定しました。5月からは有限会社を設立することができなくなります。しかしながら、現在の有限会社の方にとっては全く影響はありません。有限会社は今後ともその名称で存続し続けることができます。法律上の取扱いも基本的には従来と同じです。且つ、また株式会社に変えたいという時も容易に変更することができるようになります。
では、なぜ会社法で世の中が騒いでいるのか。それは、今までのルールと大きく違うルールが導入されたためです。それは、定款自治といいますが、定款に書いておけば色々なことが自由にできるようになるということです。例えば、創業以来の会社が長い年月が経っている会社がある。将来、従業員に株を分けている。将来従業員が退職していく時に現在のままでは取り返す方法がありません。しかし、定款に将来株を買い戻すという規程をつけておけば株を買い戻すことができるようになります。
また、相続税などが心配だという方には、社長に万が一のことが起きたときに会社が社長の遺族から株を買い戻すことが出来るということを定款に書いておけば、問題なく社長の株の一部を相続税に充てる分だけ買い戻すことができるという規程もあります(この規程を使うと相続税の納税資金づくりが極めて容易に行うことができます)。このように、会社の株式が多少分散しているような会社にとっては有利な方法を選ぶことが出来ます。
従って、そのような会社の方向けに司法書士の方と一緒に会社法の説明会を開くことに致しました。後日、案内状を送付させていただきますのでご参加をお待ち申し上げます。

なお、3月決算の会社、4月決算の会社については、経理処理上作成する決算書フォームは変わりません。5月決算の会社からは新しい会計ルールに従った決算書の作成が要求されることになります。

追記
今日 新株予約権の発行について問い合わせがあった。いわゆるオプション適用時期についてである。
会社法の施行で新株予約権の規則が変わったと言われる。おかしいな。会社法の新株予約権のルールは何も変わっていないのにと強気の発言をしていたら  間違いだった。
私が言っていたのは 会社法の話。先方の方が言っていたのは新株引受権の発行による会計処理の話でした

新株予約権の会計処理の改正は当初の草案では平成18年4月1日以降開始事業年度から強制 とされていたため該当しないと答えていましたら、確定のオプション会計のルールがが出たときに新会社法施行日以後付与される新株予約権から新しい会計基準が適用されるという話だったのです。知らなかった。。。。。。

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April 03, 2006

生命保険の買い取り

前回、生命保険の記事を書きましたが、保険についてとても嫌な思いの記事があります。

引用すると

Aさんは89年に2830万円の生命保険に入ります。02年に肝臓ガンを宣告されます。
亡くなれば2830万円ですが、生存中はお金になりません。収入は妻の内職だけ。
この保険を解約すれば返戻金はわずか28万円です。

生命保険には余命半年なら保険金がでるとの特約もありますが、Aさんの余命は
数年あるので対象外。保険料月1万8千円を支払い続けることも厳しい状況です。

Aさんのこの生命保険契約をある会社が04年12月に買取りました。買取金額は
849万円(死亡保険金2830万円の30%)。その他今年中に死亡したならプラス849万
円、来年なら283万円、その翌年142万円、以降57万円の弔慰金が企業からAさん
の遺族に支払われます。

会社は契約を買い取った後も保険料を支払い続け、Aさん死亡時には保険金を受
け取ります。
この生命保険買取契約は米国では当たり前のシステムのようです。

そして新聞記事


生命保険売買2審も棄却 がん患者の訴え認めず

 長期療養で生活に困窮した埼玉県内のがん患者の男性(51)が、生命保険を
東京都内の買い取り業者に売却するため、AIGスター生命保険(東京都中央
区)に対し、保険の名義変更に同意するよう求めた訴訟の控訴審判決が22日、
東京高裁であった。

 南敏文裁判長は「男性の窮状は理解出来るが、生命保険が売買の対象になれば、
不正の危険が増大する」と述べ、名義変更を認めなかった1審・東京地裁判決を
支持し、男性側の控訴を棄却した。

 男性の代理人弁護士によると、生保買い取りビジネスに関する初の訴訟。同ビ
ジネスは米国などで普及しているが、日本ではこの業者が先駆けとされ、法的規
制はない。

 判決では、保険の契約者が気力、体力が衰弱した病人という弱い立場にあるこ
とから、生命保険の買い取りを巡って米国で過去に、不当な買いたたきや、犯罪
組織が業者になりすますなどの問題が起きたことなどを指摘。「個別事案による
解決は困難で、今後、いかなる救済を図るべきか、生命保険買い取り業者の規制
をどうすべきかなど、慎重な検討が必要だ」と述べた。

 男性は1989年、死亡時に3000万円が支払われる生命保険を契約した。
2002年に肝がんと診断され、医療費などで生活が困窮。04年12月、死亡
保険金を受け取る権利を「リスク・マネジメント研究所」(江東区)に849万
円で売却することで合意したが、AIG側が「モラルリスク(倫理的問題)があ
る場合は同意しない」などとする内規を理由に、名義変更を拒否していた。

 「生きるすべない」原告男性泣き崩れ

 「これでは、私と家族が生きていくすべがない」。原告の男性は判決後、法廷
の外で泣き崩れた。

 がんで入退院を繰り返す中、仕事は退職に追い込まれた。妻の内職収入(月額
約12万円)が頼りだが、自宅売却や親族からの借金でも足りず、通院すら控え
ている。月約1万7000円の保険料を支払い続けることが困難になったが、保
険を解約しても返戻金は約28万円にすぎない。「治療費は出ていく一方。まと
まった金はのどから手が出るほど欲しい」と、保険買い取りを求めていた。

 1審判決後、リスク・マネジメント研究所には約10件の問い合わせがあった
といい、保険買い取りに対するニーズは少なくないと見られる。男性はこの日、
上告する意向を示し、「私の訴訟をきっかけに、生保売買について議論してもら
いたい。必要なら法整備もしてほしい」と話した。
(2006年3月22日 読売新聞)


 この内容については色々考えることがありますが、保険というものが受取人をいつでも変更できるという点に問題があるような気がします。
 よく住宅ローンの火災保険の受取人に質権設定という形で金融機関が示顕を設定しますが、そのような形での質権設定によるお金の貸付というものはできないものなのでしょうか。

 なかなか難しい問題があるようですね。

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