May 29, 2006

役員報酬の増額改定は決算後3ヶ月以内に

平成18年度の税制改正で、役員に対する給与について重要な見直しが行われました。
今までの法人税法では過大なものを除き「役員報酬は損金算入」「役員賞与は損金不算入」として取り扱われてきましたが、今回の改正では、「報酬」「賞与」という区分で判定するのではなく、内容や税務署への事前届出の有無により「損金算入」「損金不算入」が判断されることになりました。
 具体的には、平成18年4月1日以後開始する事業年度より損金算入となる役員給与(報酬・賞与)は次のようになります。
(1) 定期同額給与(たとえば月額50万円づつ支払う役員報酬)
(2) 事前届出された定期同額給与以外の給与(たとえば月額50万円の役員報酬の他に6月に100万円、12月に100万円の役員賞与を支払う場合)
(1)の毎月定額の役員報酬を支払う場合は、事前届出は不要ですが、(2)の役員賞与を支払う場合は、①職務執行の開始日(6月支給賞与は前年の12月31日、12月支給賞与は6月30日)②会計期間開始日から3ヶ月を経過する日(3月決算会社であれば6月30日)のいずれか早い日までに事前届出を税務署に届出しなければなりません。
 つまり、役員賞与については従来の利益処分(利益が出たから支払うといった賞与)は今までどおり損金不算入で、あらかじめ支給時期と支給額を定めた賞与は損金算入できると改正されたのです。

 また、従来利益が出そうだからということで決算後に役員報酬を増額改定する場合がありましたが、今回の改正では、事前届出が不要な「定期同額給与に準じるもの」として、次の①から③が政令に規定されました。
① 会計期間開始日から3ヶ月を経過する日までに増額改定された場合
② 経営状況が著しく悪化した場合等の理由で減額改定された場合
③ 継続的に供与される経済的利益で、その額が毎月おおむね一定のもの(役員社宅の家賃など)

つまり、決算後3ヶ月以内に株主総会を開催して増額改定しておけば事前届出なしでも損金算入できますが、事前届出なしに4ヶ月目以降に増額改定した場合は、損金算入が認められないことになりますので十分ご注意ください。

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April 25, 2006

同族会社への大増税

同族会社への大増税
社長報酬の一部を経費と認めない制度導入


社長とその親族で会社の株式の90%を所有
且つ
常勤の役員の過半数が社長とその親族で
且つ
一定水準以上の役員報酬と利益をあげている会社の場合


社長へ支給する役員報酬のうち役員個人の所得の計算上給与所得控除(要は一定の公式で計算される部分)とされる金額が交際費と同じように法人の経費とならなくなります。

(例)
社長に払う報酬  損金不算入とされる金額  実効税率42%の会社の増加法人税等
年間 1,000万円    220万円        92万円
年間 2,000万円    270万円       113万円
年間 3,000万円    320万円       134万円


尚、この制度が導入された理由は 政府の言葉によれば、社会経済情勢の変化への対応だとか・・・。

 制度は以上ですが これを会社の社長に説明するのが難しい。
 社長の理解の範囲を超えているらしい。
 社長の給料にはふつうに所得税がかかり 一方会社の側には経費にならないというところが分からないらしい。

 それ以上に なぜこんな制度がというところの説明ができない。
 要は会社の社長から税金を取りたいのでしょうというしかない。消費税やサラリーマンの税金を上げると大きな政治問題になるので 世の中のねたみを買うような儲かっている中小企業から税金を取ろう。全部の中小企業ではないですよ。会社の利益と社長の給与を合わせて800万を超えている会社だけですよ。というわけです。

 会計事務所の間ではどうやってこれをくぐり抜けて税金がかからないようにするかと言うことが盛んに言われていますが 私は難しいと思う。専門的になりますので条文とかは説明しませんが、なぜかと言えば税務署の認定でどうにでもなるからです。
 ということは会社の社長のためにせっかく工夫しても税務調査の団塊でだめと言われて税金を取られることが多いだろう。それならば しっかり報酬を払ってくれ 税法の微妙な取り扱いも分かってくれる会社にだけリスクを負って考えた方がよいと思います。

 富裕層という言葉が盛んに金融機関で言われています。要は富裕層の人向けに色々サービスしますから金融機関も儲けさせてよ。ということです。

 会計事務所もそうならざるを得ないでしょう。というかすでにそうなっています。
 安い報酬でサービスしますというディスカウント店型から高級ブティック型まで、もう見かけなくなってきた村の雑貨店から便利なコンビニまで色々です。小売業と会計事務所が重なって見えてきます。


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April 07, 2006

高額納税法人

 高額納税者や高額納税法人の所得税・法人税・相続税の公示制度が廃止されます。(平成18年4月1日以降)

 昨年末の税制改正案で決まっていた話ですが。。。。。

 いわゆる個人情報保護法の影響なのか、本来個人情報保護法を守る必要のない国が個人だけではなく法人の課税所得についての情報の公表をやめることにするとのことです。
 しかし、時々マスコミに大会社○○が○億円の申告漏れと発表しているのは国がリーク(法律違反?)しているとしか思えませんが・・・。
 個人についてはともかく、法人については特に上場していない法人についてはなかなか経営の状況がわかりにくいということで、安心してつき合える相手かどうかということは信用調査機関の調査にますます頼らざるを得なくなります。これまでは、高額納税法人(4000万円以上の課税所得がある法人)として公告されるかどうかで決まっていましたが、少し不便になりました。
 この良し悪しについて、何故マスコミは強く報じないのでしょうか。これからは、例えばトヨタがいくら税金を日本国内で払っているのか、海外でいくら払っているのかということがわからなくなります。
 例えば、米国では大企業が法人税をできるだけ海外で払うようにもっていく、即ち税率の低い国で利益をあげ、税金を払うということが頻繁に行われたため海外子会社から米国の親会社に配当を払った場合には税金を免除するなどという特別措置をとったことがありますが、やがてこのようなことが日本でも必要になってくるのでしょう。

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March 31, 2006

保険の税制がまた変わる

 保険の税制がまた変わる

 保険は節税に利用され過ぎているように思います。
もともと保険とは2種類しかないという話を聞いたことがあります。一つは事故(死亡や火災などの事故)が起きなかった場合に払われる保険ともう一つは事故がおきたときに払われる保険(事故とは例えば火災や死亡が起きたときに払われる保険)の2種類しかないのだと。
 保険についての税法のルールがあるのですが、このルールが一般論について書いてあるので上手にその保険のルールをくぐり抜けて節税になるようなしくみを考え出す人がいる。というか 保険会社自身が 現行の保険の税務のルールを元に節税タイプの保険を作る。節税をうたい文句に保険代理店が保険を売りまくる。最近は銀行も保険を売り始めた。
 この保険が売れはじめて国の税収に影響を及ぼしはじめると税務調査でもめはじめる。そして税法のルールを保険について変える。

 これは典型的ないたちごっこの世界であります。
 
 従って、保険はすごいノウハウ(節税という意味でのノウハウ)が詰まった商品であるという言葉を昔聞いたことがありました。
 つまり、本来の目的である保証という意味では十二分に売れているのでこれ以上売れない、そうすると節税、つまり税金を払うのを繰り延べる、税金の額を減らすという役割に着目して儲かっている会社に売り込もうという人たちが出てくる。
 そして、会計事務所はそのような税法のルールに詳しいので、また日頃報酬が低いケースが多いのでぜひ保険を売りたいというニーズが強く働く。特に、ある会計人の教祖的な人が保険を売ることは正当業務であると指導したことがありますので一生懸命売り込みます。
 よく会計事務所のホームページを見ると某損害保険や某生命保険と提携していると書かれている会計事務所などがその代表的な例です。
 また、一方でそういうことをしていない会計事務所であっても保険の代理店の方がやってきて節税目的で大きな保険を売り込む。そうなると節税のリスク、つまり税務署が来たときに税務署と対抗するリスク、トラブルは会計事務所の側にあり、保険の手数料(生命保険だと年間契約料の2~3割になるそうです)は保険代理店に持っていかれる。くやしい。従って、自分が保険代理店になって売り込むことが多いということです。

 最近また保険についての改正が行われるとのことです。それは銀行も保険の代理店をやってよいということになったため、特に銀行も節税目的の商品を売り出し始めたため、色々と課税上の問題(要は税金が減るということ)が生じているため課税当局が保険のルールを変えることにしたということです。

 ちなみにこの保険のルールをどう変えるかということは既に決まっているそうですが、だいたい公表されるのは4月の終わり頃とインターネットに出ていました。

 いずれにしても節税のために保険に入るという経営者の気持ちはわかりますが、実はそのコストは税金を繰り延べるコストとしては高すぎるというふうに私は思っています。
 
 そうは言ってもガン保険などは相変わらず流行り続けるのでしょうね。将来が常に不安でしょうから。

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March 08, 2006

確定申告書から

 所得税確定申告のシーズンということでブログの更新を休んでいました。所得税確定申告書は量は多くありませんがなんせ年に一度のことですので色々と気を遣います。

 所得税の確定申告をしていて感じたことを紹介します。
① 株で損をした人が意外に多い。
 上場株式の売買で損をした人は平成17年の損失を所得税の確定申告書で出しておけば来年以降の株の譲渡益と相殺できます。従って、そのような申告をしているのですが見ていると予想外に損をした人がいることに気が付きます。
 昨年は、日経ダウが4割も上がったという稀にみる年だったのですが、こういう中で損をした人がいるのだなと驚きます。
 しかし、所得税の確定申告をしていてもっと驚いたことがあります。
 それは、例えば平成17年の確定申告で損失があった人は申告する。3年間繰り越せるのですが、平成18年に株の取引を全然しなかったとして平成18年の申告書の中で翌年に繰り越す株式の損失を記入しない。平成19年において株の売却益が生じたという場合にはこれは平成17年に受けた損失と通算できません。
 即ち、連続して株の損失がいくらあるか、毎年繰り越していく利用していない損失がいくらあるかということを提出していない限り損失控除は受けられないというルールになっています。
 予想外にこのあたりの理解が洩れている方が多いのではないのでしょうか。

 また、例えば医療費控除を受けるために所得税の確定申告書を出した人はこの株式譲渡損失の申告書を添付し損ねている人は株式の譲渡損失の繰り越し控除の特例を受けられない。
 即ち、株式の譲渡損失は自主的に提出することが条件であり、一旦忘れてしまった場合はもう受けられないという形になっています。
 ところが、年末調整だけで終わっていた人については、所得税の確定申告書を提出していませんので、2~3年後に2年前にそういえば株の譲渡損失があったといって後から提出してもOKという税制になっています。
 なんとなく不合理な感じがします。

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February 21, 2006

老人の所得税激増

 平成18年3月の確定申告並びに平成18年度税法改正についてセミナーを行った。
 そこで説明したのが、お年寄りの人(65歳以上の方)でアパート所得や年金が所得のメインの方は今年大きく負担が増えるということだ。

 実例でしゃべってみよう。
 
 昨年度の不動産所得が490万円、年金が270万円であった方、そして色々な控除が140万円、課税所得合計9480万円について所得税はいくらかかったか。
 実は、かかる所得税は63万円、これに2割の特別減税がついて504,000円というのがその方が昨年度払われた所得税であった。
 50万円というと個人の年寄りの人からすれば、かなり大きい。なにせ年金が270万円、不動産所得が実質530万円合計で800万円くらいの実質的な所得でこれにかかってくる実質的な税金が所得税で50万円、住民税が35万円くらい、合計で90万円近い税金である。かなり重い税金と言えよう。この他、国民健康保険や介護保険で約50万円程度別に負担がかかってくる。

 このような方について、平成17年度分の確定申告書を3月15日までに出すのであるが、どのくらい税金が増えるのであろうかという話である。

 実は、税負担としては所得税が約17万円、住民税が12万円増えるというのが試算した結果であった。約30万円近く増える。これは非常に大きな負担増である。

 では、この増税はいつ決まったのかと言えば、平成16年度や平成17年度の税法改正で決まっていました。従って最近の新聞記事には載っていない。実際には確定申告へ行ってみてびっくりという話になるだろう。

 どういうところが変わっているのか。
 アパート所得については、複式簿記できちんと帳簿をつけていない限り、今まで受けられた控除(本当に税金にかけないという数字)が45万円から10万円に下がる。つまり、ほとんどの人は帳簿をつけていないであろうから、これだけでも自動的に実体は変わらなくても課税所得は35万円増える。
 では、この帳簿は簡単につけられるのか。実は、いわゆる複式簿記による処理なので、パソコンを持っていれば簡単にできるだろうが、アパート管理者はお年寄りの人が多いので実質的には難しいと言える。更に、そのようなことを外注するということは極めて困難であろう。
 私どもの事務所でも以前のおつきあいのあるところには10万円の手数料で帳簿をつける仕事を引き受けたが、本当のことを言うと採算が合わない。しかし、永年のお付き合いからとりあえず提示だけさせていただいた。
 
 更に、公的年金270万円を受けているが、実は年金の270万円のうち税金のかかる対象は昨年は130万円だったが、今年は150万円に上がっている。これも年金そのものにかかるのではなく、公的な年金のうち税金をとる対象となる金額は年金金額のうちからひとつの計算式による金額(公的年金控除)を引いたものというやり方である。その計算式がちょっと変わったということである。

 更に、お年寄りの方について言うと65歳以上の方については50万円は税金の対象にしない(これを老齢者控除と言います)と言っていたが、この50万円も廃止になった。

 従って、不動産関係の計算式の控除の関係で35万円、年金の関係で20万円、老齢者控除で50万円、合計100万円ほど所得が増える。これに伴って税金が増える。

 しかも、地方税については平成17年1月から12月までの所得をもとに平成18年度の地方税が決まる。ご承知のように平成17年の地方税は定率減税が半分となっているのでそれに伴う税金の負担増もあるわけである。そして、約30万円ほど増えたというわけだ。

 それだけではとどまりまらず、国民健康保険料は地方税の金額によって決まるので、地方税が増えると国民健康保険料が最高限度63万円までひき上がるということを意味する。そして、更に地方税が高い方は老人医療の窓口負担金が1割から2割に上がる。これは地方税の税額に連動するということである。

 このようなことは、実は2年位前からルールが変わっているのでわかっていたことだが、わかったからといってどうにかできることでもないので税負担が増えますよというアナウンスだったが、実際にこのような事態がくるとかなりお年寄りにとってはショックだろう。もともと所得がほとんどない方にとっては何も関係ないが。お年寄りでも所得のある方、年金をもらい、不動産にアパートや貸店舗を構えている方にとってはかなり税負担が増えるという話である。

 日本の国は債務超過が激しい。平成18年度予算を見ると80兆円のうち、約30兆円は国債の発行でまかなうという形になっているので、とりあえずそのうちの10兆円弱についてはなんとか税収を増やしていこうというのが国の方針である。

 こうやって見ていると税制のうえではますます増税策が増えてくる。しかも消費税の引き上げという正面切っての増税は国民の反発が強いのではっきり言えば選挙においては惨敗する可能性が高いのでなかなかできない。そうすると姑息な手段、大きく取り上げられないやり方、一定の方しか税金が増えないやり方というのが色々と今後とも行われていくものであろうと思う。

 その一つとして導入されたのが、実質一人法人課税というやり方である。
これについては、次回説明したいと思います。

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February 06, 2006

節税の定義

節税とは税法の許されている範囲内で税金費用の軽減を図ることです。
事実関係に基づいて税金は決まります。そこで仮装(相手を欺くため偽り装うこと)や隠蔽(事実が目につかないように隠すこと)をすれば その結果表面的に見える真実と異なる事実関係二より税金を減らせば脱税になります。定義が難しくなりましたが。。。。。


節税とは、はっきり言えば税金を減らすことです。


節税は、最も効率の高いビジネスだという言葉を聞いたことがあります。売上を上げ、経費を引き下げ、利益を出すというのが経営者の基本的な仕事ですが、その一生懸命がんばって出した利益から一定の率(40%程度)で黙って持っていくのが税金です。

色々と工夫して税金を減らす節税というのが最も効率の高いビジネスだ、労力の割に効率の高いビジネスだということがよくわかります。

ところが、見ていると小さな会社の社長方は言われるままに税金を払っているケースが多いのではないのでしょうか。社長はもっと勉強すべきだとある方がおっしゃっていました。
私ももっともだと思います。

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February 01, 2006

税務訴訟で国が負け続けている

 最近、税務訴訟で国が負けたという記事が新聞で次々に大きく報道されています。

 これは何故なのかというと、税務調査に対する考え方、税務調査、それに伴って行われる税金を払う側(会社)が納得した場合には修正申告としますが、納得しない場合に税務署があなたの追加の税金はいくらですと言って一方的に徴収すること(更正処分)が増えているため、当然税金を払う側は納得していないのですから裁判になりやすいことの表れです。

 何故こうなったかという話ですが、税務調査が荒っぽくなったということです。
 ある方が、税務調査の現場は昔の関東軍だと言っていました。要は、関東軍というのは日本政府の言うことを聞かずに満州事変を起こしたり、勝手なことを繰り返したわけですよね。

 現在、税務調査においても上司の言うことを聞かないというか、税務署出身のOBの先生の言うことを聞かないということがまかり通っているそうです。税務調査の現場に出る方はバリバリの現役の方々ですが、そういう方が上司やOBの先生の言うことを聞かない。単純に言えば、OBの先生方というのは良い時代に退職されているので、辞めた後の就職口の斡旋を、いい悪いは別として税務当局がやってくれていた。
 税務当局と会社の間に立ってある程度の落としどころを探してくれていたのがOBの先生方だったのですが、現在の不況と言いますか、会社の数が減っていっている中で、現職の方々が辞めたとしても退任後引き受け手の会社がない、或いはそういう会社を斡旋できない、従って、OBの先生方の言うことを聞かないという形になっているそうです。

 また、一説によれば綱紀粛正のためOBの先生方と現職の方がお酒を飲むという機会自体もはばかられる時代であるためコミュニケーションが悪いという世界もあるそうです。

 それが一般的な税務の世界、もうひとつ大きい世界は、名古屋国税局の独走が目立っている。
 大きな案件では負けてもいいという状況になっているそうで、以前は裁判で負けるということは税務当局にとって大変恥になることでした。
 税務訴訟になっても確実に勝てる案件しか更正処分をしなかったのに対して、現在では気にしないで更正処分を繰り返す。つまり、税務当局も訴訟社会になっているという話です。

 この結果、税務調査で活躍するのは弁護士の方々というふうに時代が変わっていっている。
 或いは、税務調査に立ち会う税理士の先生ではなく、税務訴訟になったあと弁護士の先生を手伝う税理士の先生が大変儲かるという世界に変わっていっているそうです。
 税理士事務所の在り方をめぐる話として参考になります。
 ちなみに、弁護士先生の世界では、訴訟が起こらないように色々と気を配る、契約書等に気を配る弁護士先生は儲からず、訴訟が起きた後にその応援をする弁護士先生が儲かるとのことです。会計事務所の経営にとって示唆に富んだ発言です。

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July 05, 2005

所得税改正 夢? 現実?

 所得税法改正の話が盛り上がっています。
 国の政府税制調査会が6月22日に個人課税に関する論点整理を公表しました。
 もともと今回所得税の大幅増税については、はっきり言えば国としては本当はこうしたいんだというところを全面的に整理すると言われていましたので、まぁこんなもんだろうと思います。内容は少なくともそれまであちこちまで洩れてきていた内容ですので新鮮味はありません。別にプロの世界では常識のように話されていた事項ですし、マスコミも基本的には今までリークされてきました。それを敢えてなぜ国の政府税制調査会委員会が小委員会の報告として出しただけでそんなに騒ぐのか私にはわかりません。ただ単に国が流してくれと配っている資料を基にマスコミがそのまま報道しているに過ぎないとしか思えません。
 国としては こうしたい夢のような内容です。しかし 所得税が重すぎるから消費税が必要だといったのは どこの国の税制調査会でしたか?

 つまり、前からセミナー等で私が言っているとおり本当の狙いは消費税の増税です。恐らく平成19年4月から2~3%程度上げたい、そのためには不公平税制と呼ばれているところを多数修正したい。国から見るとサラリーマンの税金が安くなっている、というのが常識です。ちなみにその安くなる原因をつくったのは田中角栄さんが大蔵大臣だった頃(もう三十数年前です)に思い切り気前よく減税したことがずっと残ってきているからです。
 実際将来どのように導入されていくのかわかりませんが、とりあえず考えなくてはならないことは次の3つだと思います。
 一つはゴルフ会員権の譲渡損の問題です。土地の譲渡損には、他の所得と通算されないと決まったのが平成15年12月中旬、そして平成16年いきなり実行されました。従って、ゴルフ会員権の譲渡損も税務当局から見れば大きな問題ですが、平成17年度から実行されないのではないかと言われていました。私もお客様にゴルフ会員権の譲渡はできるだけ急ぎましょう、平成16年度中に売ってしまいましょうとお勧めしていたわけですが、平成17年まではまだ大丈夫です。ゴルフ会員権はまだ給与所得の譲渡益と通算されるとのことです。ちなみに、私の方には情報が入ってきていなかったのですが、実は東京の税務当局は平成16年11月頃には既にゴルフ会員権の譲渡損を他の所得と通算できなくなる規制は少なくとも平成16年度中には実施されないと内々に話していたそうです。その理由は、不動産所得などの土地等は高級官僚は持っている人は少ないが、投資目的のゴルフ会員権は高級官僚は相当持っている。従って、そのようなものを損益通算するのを禁止するというのはなかなかやりにくいんだというような、いかにもそれらしい説明がされていたと後から聞きました。
 どの程度本当の話なのかはわかりませんが、いずれにしてもゴルフ会員権の譲渡損は今回の政府税制調査会の意見でもゴルフ譲渡損は給与所得などと通算すべきではないというふうな書き方になっていますので考え方としては速やかに平成17年12月中までに売却しておくことを勧めたいと思っています。

 尚、あと二つについては事務所の仕事でお客様からお金をもらえることに関連することですので、こういうブログのようなオープンな世界では公表を控えさせていただきます。

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June 09, 2005

LLP登場

 LLP(有限責任事業組合)の説明会に出てきました。LLP(日本語では有限責任事業組合と言うことになったそうです)は経済産業省が中心となって日本に導入しようという新しいビジネスの仕組み、会社というか事業をやる単位です。アメリカなどでは大流行している制度です。
 大流行している理由は簡単です。出資者(株主のようなもの)は有限責任制度です。有限責任ですから出資金以上の責任を追及されずに済む、且つ利益配分等は自由に決めてよいとのこと。組織が簡単ということもありますが、一番の売りは対外的には有限責任事業組合○××という一種の会社のような名前で事業活動をするのに対して、税法上はあくまでもそれぞれの出資者、要するにLLPで法人税を払うのではなく、それぞれの利益配分を受ける会社の方または個人の方でその本来の出資者の利益と加算されて課税される。端的に言えば、損は損失として利益は利益として利益配分を受ける、もともとの出資者で課税がされる制度だからです。人(他社)と組んで仕事はしたいが、儲けを会社に残しておきたくないという人向けの組織制度です。
 これについては、LLPの法律は法律はとりあえず国会を通ったが、関係省庁との打ち合わせ、例えば登記の仕方や肝心な税法のやり方等の検討がまだなのでよくわからない、詳しい話はできない、実際に法律が施行されるのは9月以降になるであろうという話でした。
 結局、税法規制だと思います。この税法が多分今の組合(例えば、土木建設事業等はよくジョイントベンチャー<JV>)という形で2社以上が一緒に仕事をすることが非常に多いのですが、そのような形に適用されているのと同じように税法が適用されるものと思います。そのような税法が適用されるとしても有限責任事業組合は、なかなか使い勝手が良さそうです。経済産業省が考えているパターンではなく、税金目的で多いに流行る気がします。詳しい解説が国税庁から公表されていませんのでわからないところもいくつかありますが、私はおもしろいなと思って見ています。
 私が心を引かれたこと。まず、第一にLLPが商売のネタになると考えている人が多いとみえて、LLP説明会が商工会議所であったのですが、相当数の会計事務所やコンサルタントの方々が来ていました。それはそうですよね。こういう新しいものが出てきたときにそれをどういうふうに活用すれば自分の商売に役立つかということは、コンサルタント、特にこの場合は税金が法人税がかからずLLPの名前で商売をしながらもLLPの名前で人を雇ったり、売上をあげたり買掛金を計上しながらも、その税金はLLPが払うのではなく、親会社、その出資者がその利益配分の割合に応じてまず数字を確定し、そこで税金がかかるという制度ですから、出資者が会社であればLLPの黒字赤字を会社の利益と合算、赤字のときはマイナスし納税する。個人の場合も同じです。そういう制度ですから話としてはおもしろいことになります。これを使うと色々な節税商品が考えられます。

 全ては実際上どのような税制が確認されるのかによって違うのですが。建設企業共同体(JV)のようなものが導入されれば非常におもしろい制度になるでしょう。経済産業省は経済の発展、産業振興に役立つようないろいろな事例を紹介していましたが、全然違う形、即ち節税商品として使えることは確実です。ただし、そのように国税庁が甘い対応をするかはわかりませんが・・・。
 さて、おもしろかったこと。まずこの説明はこのLLPに関連する法案を企画し、法案作成をやっていたというどう見ても経済産業省のキャリア、30代の若いの女性が来て説明しましたが、なかなか知的美人できれいな方でした。多分東大を出てキャリアとして経済産業省に入り、鍛えられている方らしく、且つ女性的なやわらかさで説明されていました。こういう話はむさい男性にボソボソと説明されるよりきれいな女性からずばずばした説明を受けたほうが楽しいですよね。聞いているほうは50歳前後のむさくるしい男性200名ばかりでしたのでそちらのほうが目立っておもしろかったです。そういえば通産省の女性キャリアは最近は県知事等に人気があるらしく、たしか北海道知事、大阪府知事が経済産業省出身の女性知事だったと思います。
 おもしろかったことの2番目。資本金1円から会社が作れるという話がありますが、これも経済産業省がやっている産業振興のやり方ですが、20000社くらい作る予定が22000社作れた、従って成功だったというような説明がありました。量で計るのかと思うとおもしろい話ではあります。
 20000社のうち、どれくらいまだ生き残っているのかを知りたいと思うのですが、量はできたので次は成功事例の積み重ねという表現が出ておりました。LLPのように税務当局が嫌う、つまり、税収が減る仕組みを導入するのは経済政策というか産業振興を名目を求めないとなかなか難しいなと今回思った次第です。
さて、1円会社については「次は量より質の世界です」と言っていたのがちょっと笑えました。だいたい2000社のうち1社くらいが上場にこぎつけるそうですから。
  本当に税制がどうなのかは注目点です。国税・税制を考える人たち、財務省の方の基本的な考え方は、税制は経済に中立であるべきだというものがあります。つまり経済を税制によっていじるという考えは本質的には間違いという考え方です。そこで税制を経済政策的にいじる、例えば、今は従業員に対する社員研修が減っているという事実があるので、これを従業員の研修にお金を使えば少し税金を負けましょうというような事例等は特定の産業政策目的で諸官庁、この場合は経済産業省ががんばったおかげでこういう制度が出来たのですが、私の身の回りのお客様の話では、使えるのであれば減税は受けたいから受けるが、減税があるからといって特に研修費を増やすつもりはないという話が圧倒的だったのが笑えました。
 私は卒業後すぐに公認会計士の世界に入ったのですが、税制というのは徹底して影響を及ぼすのだなと思ったことを実感したのは、もうすぐ卒業して就職のためにアパートを探そうとしたときです(それまでは育英会の寮に入っていてアパートなど探したことがなかった)。アパートを探しに町の小さな不動産やさんに入ってみると奥に3人の人が座っていました。事務員の1人が、「専務、お客様です。」と呼びかけます。専務はまた、どう見てもその人の夫にしか見えない人に向かって社長と呼んでいました。お互いにどう見ても夫婦にしか見えないのにお互いを「専務」、「社長」と呼び合うのを見て思わず笑いそうになってしまいました。そして最後に仲介料を払うときに株式会社○○不動産と書いてあったのを見てこれが噂に聞く税金目的のために町の八百屋さんまでもが会社になってしまうという話なのかと思いました。その当時は法人事業であるか個人事業であるかは圧倒的に法人事業の方が有利、現在も法人事業が原則的に有利です。このパターンがおもしろいなと思いました。

 私は、長期間続けようと思わない仕事、長く続けられるかどうかわからないような仕事は最初は個人でやった方が税制的に有利に税法のルールが変わりつつあると思っています。だからこそLLPに注目しているのですが。

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April 25, 2005

収入印紙と領収書

 最近、国の税収不足のせいか収入印紙(印紙税)の調査が増えている印象です。
 印紙税は、「契約書」「手形」「領収書」などの文書に、その文書を作成した人が定められた金額の収入印紙を貼り付け、これに消印をして納める税金です。
 元々 オランダで考えられ たものとか。昔は強制的にはらせるために契約書にはり かつ消印していないと契約書そのものが有効とはならないような時代もあったようですが、現在は 契約書そのものは有効です。
 ただし 貼るべき収入印紙を貼っていないと 本来の収入印紙の3倍の罰金が科せられます。

 文書の内容や表示金額などによって印紙税額が定められています。具体的に印紙税が課税されるのは課税文書に限られます。問題はどのような文書が収入印紙の対象になるのかが、課税当局の見解に大きく左右されている点です。
会計事務所はよく収入印紙の相談を受けますが、詳しい人は少ないようです。羽束師ながら当事務所も収入印紙の相談があるといつも税務署に相談に行っています。事例の多さで税務署にかないません。

「領収書」(金銭の受取書)をみてみましょう。

(金銭の受取書)
 金銭を受けた者が単にその受領事実を証明するために作成し、その支払者に交付する証拠証書をいいます。従って、「受領書」「領収証」「領収書」「レシート」はもちろんのこと、受取事実を証明するために請求書や納品書などに「代済」「相殺」「了」などと記入したもの、さらにお買上票などでその作成の目的が金銭の受取事実を証するものであるときは、ここにいう金銭の受取書に該当します。

[実 例]
 仮受取書

  仮受取書と称するものであっても、それが金銭等の受取事実を証明するために作成されたも のであれば、後に本領収証を作成することの有無にかかわらず受取書に該当します。

 レジから打ち出される領収書等

  一般小売店や現金問屋において使用するPOSシステムの端末(いわゆる「ポスレジ」)から 打ち出される帳票で、販売代金を受領した際に顧客へ交付するものは、領収書、仕切書、納品 書等その名称のいかんにかかわらず、受領書に該当します。

 医師、弁護士等の作成する受取書

  医師、歯科医師、弁護士、公認会計士、税理士等がその業務上作成する受取書には、収入印 紙を貼る必要がありません。

 クレジットカードによる支払

  クレジットカードによる支払の受取書は金銭の受取書とは異なることから、たとえ領収書と 書いてあっても収入印紙は必要ないとのことです。
    


しばらく ブログは休みます。
5月の連休明けに復活の予定です。

 

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April 05, 2005

税務調査への対応方法

お客様のところに税務調査がきた。

たまたま昔作った事務所内での税務調査の対応研修のレジメが見つかったので掲示させていただきます。

◆申告納税制度とは
納税者のする申告により納付する税額が確定することを原則とする制度(国税通則法16条)

・ 主役は納税者
税務署、税理士ではない。
所得金額、税額の計算誤りの場合
・所得金額、税額の増額 → 修正申告書の提出
・所得金額、税額の減額 → 更正の請求(申告期限後1年間に限られる)税務署が調査しないと減額されない。

   アメリカでは、減額も還付請求の申告書を提出するだけでよい。

・ 税務調査、税務職員の質問、検査権
犯罪の操作のために認められたものではない(法人税法156条、所得税法234条)
強制捜査の雰囲気を意図的に醸し出す人がいる。

税務調査にどう対応するか

●税法の役割
税務官庁による恣意的課税を排除し、国民の自由と財産を保護し、経済生活に法的安定性と予測可能性を与えること

●憲法
第29条財産権、第30条納税義務、第84条課税の規定

◎国税査察官以外の税務調査はすべて任意調査
イ.申告した所得又は資産等課税標準や税額の計算が適法かどうかの確認の為の調査に限られる

ロ.税務職員の質問、検査権は犯罪の操作のために認められたものと解してはならない。
(法人税法156条、所得税法234条)
・ 机の引き出し、ロッカー等は勝手に調べることはできない。
・ 何をするにも納税者の「承諾」がいる。
・ プライバシーには及ばない。      (憲法第31条、法的手続きの保証)

◎予告のない突然の調査にどう対応するか。
イ.調査は事前に予定日を通知するのが原則。
ロ.都合が悪い日の調査は、変更してもらえる。
ハ.事業主本人又は、法人の代表者が不在の時は断ること。

◎税務調査には税理士等の立ち会いの上で対応すること。

◎税務職員が調査に来社したら
イ. まず、相手の身分の確認。身分証明書はよく見てメモする。
(身分証明書の携帯、提示の規定。法人税法157条、所得税法236条)
ロ.調査理由を尋ねる。(調査は必要な場合に限って行われる)
ハ.調査対象(○○事業年度の法人税、○○年分所得税等)や日程を尋ねる。

◎調査の対象
イ.事業所得の調査・・・事業に関する帳簿等が質問、検査の対象
事業に関しないもの・・・個人生活等に関するものは対象外

個人・事業所得の金額・・・総収入金額-必要経費(所得税法27条)
必要経費・・・売上原価、その他収入を得るために直接要した費用
(所得税法37条)及びその年における販売費、一般管理費、
業務について生じた費用

法人・各事業年度の所得計算(法人税法22条)
① 益金の額-損金の額=所得金額
② 益金、損金の額の計算は、一般に更正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算する。

ロ.個人の住宅等への立ち入りはハッキリ断ること。プライバシー(人権)は保証される。

ハ.質問にはその場で即答しなくてもよい。曖昧な答弁は誤解を招く。
・ 記憶が不透明な場合
-後で調べてハッキリわかってから回答する。
-記憶にないこと、忘れたことは、無理をしないこと。

◎税務職員が税法の解釈等について、自説を押しつけてきた場合
イ.相手の言い分を詳しく聞く。結論だけでなく、その理由を質問する。
ロ.相手方の言い分がよく理解できないときには同意しないこと。
ハ.不用意に同意した後でも、訂正してもよい。
ニ.修正申告の勧奨には慎重に対処する・・・ガン治療も二人目の医師の意見を聞く。
「印を押したら」・・・後で異議申し立てはできない

◎日常の対応
イ.収入除外・・・絶対にないように。
ロ.売上計上の時期について
業界の健全な慣行が尊重される。
商品製品・・・引渡し基準
建設業・・・完成工事引渡し基準
サービス業等・・・役務の提供を完了したとき

ハ.損益(収入、必要経費)の考え方
申告納税制度・・・課税庁の一方的な解釈によるものではない。
法人税法(22条4項)公正妥当な会計処理の基準による。
●租税法律主義  憲法84条の規定

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March 15, 2005

所得税の申告が遅れたら?

所得税の確定申告が3月15日までに間に合わなかった場合どうなるか?

所得税の申告は毎年翌年の3月15日までに行う、とされています。もし間に合わなかった場合にはどうなるかということを説明します。

まず、罰金がつきます。確定申告して納めるべき税金(源泉徴収等されている金額を除く)、つまり追加で払うべき税金の額にプラス5%の「期限後申告による無申告加算税」という名の罰金がつきます。
  さらに、本来納めるべき期日3月15日よりも遅れて税金を払うことになりますからその分に延滞税(現在は年4
.1%)が課税されることになります。この他、事業をやっている青色申告者の場合は、本来の事業所得から平成16年度は55万円(平成17年度以降は65万円)という青色申告特別控除という税金をまけてくれる部分があるのですが、これが10万円しか受けられなくなります。
 また逆に赤字の場合は、青色申告書の場合は翌年以降3年間の黒字と通算できるのが原則ですが、期限後申告の場合にはこの繰越控除が受けられません。
 つまり、確定申告は3月15日までにしなければならないものですし、しなければペナルティがあるということです。

 逆に言えば、給与等しか所得がなく、年末調整だけで終わっているような人にとっては3月15日以降であっても所得税の確定申告をすることにより税金が戻ってきます。例えば、医療費控除申告や住宅控除申告等を忘れていた場合は、翌々年の3月15日までは申告をすることができ、実務上は5年後までは申告することができるとして扱われています。

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March 07, 2005

問題は消費税引き上げ

ようやくお客様個人の所得税確定申告の仕事のめどがつきました。
毎年 うちの事務所では約400件の申告をしていますが、資料の回収 印鑑  提出と時間がかかります。
それも本日で無事に終了です。

さて 改めて税法改正の話です。

平成17年度の税制改正は前に述べましたが、もう税法改正の流れははっきりしています。つまり平成19年4月からの消費税引き上げです。前回平成9年に消費税3%から5%に引き上げられました。平成19年度は、どうなるのでしょうか。
10年間時が経っているので、その当時から比べればなおさら国家予算並びに地方自治体の財政は悪化しています。私が聞いたところでは、地方自治体が合併をしたがるのは、地方自治体ができる借金が増えるからという話ですから何をかいわんやという感じです。
日本人口の高齢化に伴う年金負担や健康保険の問題を後まわしにする。つまり、自分たちの子供や孫の世代にまわすということは私としても大変不本意ですから、自分達が払っている税金でなんとか国家予算の赤字や年金・健康保険の赤字を埋めるということについてそれなりの負担をすることは覚悟ができています。
税収を増やす傾向にあるということははっきりしていますが、平成19年に消費税率が何%まで上がるかについてはよくわかりません。ある金融機関の方は2桁、10%になるのはまちがいないとの見解でした。また、政府税制調査会が公表している少数意見には次のようなものがあります(財務省のHPに載っています)。ヨーロッパは消費税の税率が20%台の国がほとんであるのに、なぜ日本は5%なのか、消費税率を21%まで上げると国家予算の赤字は消える、等大幅引き上げ必至の意見です。しかし、前回の平成9年の消費税引き上げのおかげで、せっかく回復しつつあった日本の景気に急ブレーキがかかり、山一証券問題や北海道拓殖銀行の倒産のような一歩間違えば金融恐慌に近づくようなことが起こりました。
前回の教訓がありますので、日本国としても相当慎重な対応をとると思います。
平成16年4月から一般消費者向けの小売店の値段等は消費税込みの値段で表示しろという税法改正がありましたよね。あれは、消費税の税率を上げても国民の反発を招かない。つまり、レシートをもらうといつも3%かけるとか5%かけたりするのが10%となって消費税が上がったということを国民が意識するということを防ぐためにしたのだという話を聞いたことがあります。どちらにしても税収を増やすということは、景気に悪い影響を及ぼすわけですから、決して良いわけはありません。そういうわけで、消費税があがってもせいぜい7%~8%に留まるのではないかとの意見もあります。どのようになるかはそのときの政治情勢なのでしょう。ただ、平成元年の消費税導入時、また平成9年の消費税があがったときはいずれも駆け込み需要がありました。特に、家など一般消費者にとって生涯最大の買い物は駆け込み需要があったことが思い出されます。

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February 25, 2005

税法改正 平成17年

平成17年度の国家予算 》
 
(単位:兆円)
【収入】    
税収       44
国債発行    34
その他      4
              合計 82 


【支出】 
国債       18
地方交付税   17
一般歳出      7
              合計 82


今日本の国の財政をわかりやすい言葉で言ってみれば次のようになります。
普通の家計で言えば、月給44万円もらっている.
地方の大学へ行っている子供(地方自治体)はアルバイト(地方税)をしている。それでも生活費が足りないと言っているので17万円仕送りしている。一方で、本人世帯でも47万円はかかっているので合計64万円生活費がかかっている。給料は44万円なので当然ながら毎月20万円不足する。そこで、貯金等の取り崩しで4万円補っているが、それでも足りないので毎月34万円を借りている。(ただし、もう既に借りている支払利息も支払わなくてはいけないし、一部は返済に向けなくてはいけない。たとえ34万円借りても18万円がそれらに消えてします。本当にその借入が家計に役立つのは16万円である。)これでなんとかやりくりしているというのが国の財政です。
今低金利で一番メリットを受けているのが世界一の借金持ち、日本国ですから、低金利はもっと続いてくれなくては困るというところでしょうか。
日本は2年前から増税路線をとると宣言しています。つまり、あと5年後、2010年位には月給と家計費とをとんとんにしたいというのが、国の考えです。例えば昨年末の年末調整では、配偶者特別控除が大幅に縮減されたために、給料は変わらなくても、奥様が専業主婦の方は、還付を受けた金額がかなり減ったのではないのでしょうか。さて、今年、平成17年度も既に増税路線です。


① 定率減税の半減 →  全 廃
(平成17年) (平成18年)
定率減税が大きく新聞に取り上げられています。最終的には3兆円を超える増税になりますが、今年平成17年で言えば関係ありません。一般のサラリーマンが平成18年の一月から目立たぬように毎月の給与から少源泉徴収される所得税が1割ぐらい増えるという話です。
また一般の個人事業主は、平成19年3月の所得税の確定申告の際に初めて定率減税の恩恵が減るというわけですから、とりあえず今年1年間は実際の税額で言えば影響はないのですが、なにせ増税というアナウンス効果は大きいものですので消費者の気持ちに与える影響が心配されているところです。

② ビジネス・法人経営者の目から見た税法改正の重要事項
会社を経営されている方やビジネスパーソンから見た場合の税法改正のポイントは5つあると思います。

(1)人材投資(教育訓練)減税
従業員教育費に応じた減税
どうやって教育訓練費を把握し、計算するかという問題が生じます。

(2)海外を使った租税回避への課税強化
ようやく法律で規制するという流れができたようです。

(3)経営革新支援法の廃止の一方で、「中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律」が制定される。あるいは“LLP”法人が設立される予定。これに伴い、様々な税制上のメリットのある制度が導入される予定。
(4)組合形式で行う不動産等の節税商品等(レバレッジドリース、船舶リース等)が事実上不可能になる。

(5)とぼけた話だが、「税法上の取扱いの変更」という形で定期借地権の権利金の取扱いが明確化されました。
定期借地権に係る一時金(権利金)の前払方式による処理が明確化されたこと。従って、これからは敷金・保証金方式の定期借地権の設定よりも、賃料の前払いとしての一時金(権利金)の方が有利になりますので、この活用方法を色々考えることになっていくと思います。

③ 改正よりも大切なこと
増税の報告が、より明確化されたこと
・ 消費税の増税(平成19年4月頃か?)
・ 株売買・受取配当金の大幅税法改正とあわせて国民納税者番号制度(選択式か)の導入
. びっくりするような所得税法の仕組みの改正がありそうです

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February 14, 2005

社会保険料の節約 その2

私は社会保険料は税金と同じ性格だと思っています。
つまり 税金も社会保険料も支払う金額と自分に返ってくる金額メリットとに直接対応関係がない。法律で強制的にとられる。

そうであれば法律が予定している範囲内でその支払額の縮減を図るのは経済人である限り当然のことだと考えています。

社会保険料の節約の話を専門家でない私が書いても業界のモラルに反しないと思います。後日公開させていただきます。

業界のモラルという言葉を使いました。私でしたら税金の節約方法についてこのような誰が見ているかわからないインターネットとかの場では載せたくない。なぜなら顧問先の経営者やセミナーの参加者は限定された方々です。従って後日対応ができる。私の説明不足(税法には例外規定が多い)や聞き手の誤解を後日修正できる。人を避難したととられないような対応がとれる。しかし 相手が見えない世界では話が一人歩きする。結果としてそのような提案をしなかったほかの先生を誹謗したとか逆恨みされてしまう。私にはなんのメリットもないのに。。。。。。。。狭い世界をなにもわざわざ進んで狭くする必要もない。

でも専門外の世界ならその業界につきあいがないから。。。。。。。

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February 13, 2005

社会保険料の調査 その2

社会保険の調査を私の事務所も昨年受けました。

事務所の税務調査は受けたことがありまし、仕事ですから驚きませんでしたし怖くもなかったのですが、社会保険の調査は初めてですので友人の社会保険労務士さんに調査の立ち会いをお願いしました。

調査には厳しさに応じて段階があるそうです。
いわゆる本庁キャリアの指示で行われるものが一番厳しい。単純に言えばきっちりさかのぼって社会保険料が徴収される。
一方 各地の社会保険事務所の定期的な調査は悪質な違反でなければ優しい。今後の改善指導で勘弁してくれることが多い。

事務所にきたのは優しい調査でした。

思ったこと
  我が事務所は30名弱ですが そのような小さい事業所も調査をしているのだな。。。
  もっぱらパートの人の出勤日数の調査でした。パートの中でも社会保険に入っている人入っていない人がいたためでしょうか。ここは問題なく終了。
  社会保険料は給与の額に応じて決まるのですが、その給与の中身について問題になりました。給与の中の手当の性格です。いわゆる実費弁償的なもの 事務所の例でいけば 携帯電話手当が問題視されました。事務所では外出する人に事務所から携帯電話で連絡する。希望者には携帯電話を支給していますが、個人用と2台持つのはいやだという人には個人の携帯を事務所でも使うと言うことにして手当を出しています。これが社会保険の対象となる給与かどうかという話です。ご承知のように税務上は非課税とされる通勤手当にも社会保険料はかかります。
  これも何とか無事に終了。
  やはり知らないことがたくさんあるな、社会保険労務士さんは必要だなと言うことが私の感想です。

 今 パソコンのソフトの進歩が著しい。給与計算もパソコンですると毎月の所得税をはじめ年末調整までやってくれる。気の利いたソフトは社会保険料の変更の届け出の書類まで作ってくれる。この分野の社会保険労務士さんの仕事がなくなるのかと思っていましたがそうでもないようです。書類はパソコンかもしれませんが、毎月の社会保険料の節約についての社会保険労務士さんのノウハウも大きいなと思いました。


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February 12, 2005

社会保険料の調査 その1

パートタイマーは社会保険に強制加入?
過去2年間の追加徴収続出


 厚生年金健康保険(社会保険)は正社員は全員加入することになっています。最近問題視されているのはパートタイマーの方々です。パートタイマーの方は社会保険に入るとその社会保険のうち半分は自分の給料から差し引かれるので、夫の社会保険に加入しているからあえて社会保険料を払ってまで自分も別の社会保険に入りたくない、従って会社に対して社会保険に入れないで下さいと言われることがよくあるようです。また、逆に会社の方もパートタイマーの方を社会保険に加入させると社会保険料の半分は会社負担です。従って、人件費が実質的に高くなると言うことで、かつ、本人も社会保険加入を希望していないとして加入手続きをしていないケースも多いようです。
 社会保険は希望して入るというものではなく、法律で入る入らないが強制されています。パートタイマーの方についても一定の条件を満たしていれば必ず加入しなければならない事になっています。逆に一定の条件を満たしていない方は本人が希望しても加入できないことになっています。一定の条件を満たしているかどうかは次のように定められています。


 パートタイマーはその身分に関係なく、常用的使用関係にあるかどうかで資格 取得が決まります。その目安は、
  ①勤務時間が一般社員の月平均業務時間の4分の3以上かつ
  ②勤務日数が一般社員の月平均出勤日数の4分の3以上
 であれば会社は社会保険に加入させなければなりません。


 パートタイマーの方で本来は社会保険に加入しなければならない人が加入していなくても、見過ごされてきた傾向にありました。ところが皆様ご存じのように、健康保険や厚生年金のお金が足りないということが政治問題化して以来、何とか社会保険料を徴収しようというふうに社会保険事務所の取扱いが変わりました。そこで、国の指示を受け、地方の社会保険事務所も積極的に会社を訪問しパートタイマーの方で社会保険に加入すべき人たちを発見し、摘発しようと努力しています。これは国の方針として極めて強力に押し進められています。従ってその場合、これから社会保険料を支払っていくのではなく、過去2年間をさかのぼって追徴をするということになります。今から過去2年間分(従業員負担分)をパートの方から徴収するということは難しいので、結局は会社が過去2年間分を全額負担することになり、思わぬ負担増になっているケースも見聞しています。従って、会社としてはこのことを十分理解しておく必要があります。


○対策
①例えば社会保険に加入すべき人たちを必ず加入させることとし、採用の時点でそのことを通知すること。
②社会保険に加入しなければならない方、つまり勤務時間かつ勤務日数で、それぞれ一般社員の4分の 3以上になるパートタイマーは採用しない。ただし、それには会社の業務に差し支えがあるようですが。
 結局国の財政が厳しいので、こんなところにしわ寄せがきているんですね。


 次に、同族会社では社長の奥さんとかを非常勤取締役、監査役とかにするケースもよく見かけます。非常勤の場合は月に4分の3未満の出社しかしていないため、社会保険に加入できません。従って、御主人たる社長の社会保険に扶養家族として加入ということになっています。社会保険は本人の希望とか収入とかに関係ありませんので、十分お気をつけ下さい。
 

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January 27, 2005

社会保険料の節約

先日事務所の職員を怒鳴ってしまいました。それはお客様の会社の決算書を担当者が所長に説明しているときです。会社の決算書には社長及び社長夫人からの借入金がある。一方、社長に対して給料を払っています。また社長の奥様も取締役として給料をもらっています。その会社自体は赤字です。私は言いました。
所長「社長の給料をやめて、無理にでも決算書上だけでも利益にしたら、銀行借入金も借りやすくなるんじゃない?」
職員「社長が将来高い年金をもらいたいから、高い給料を払い続けるそうです。」
所長「給料を払っていると、年金や所得税をとられる。所得税だけでなく社会保険料は重い。50万円給料を下げれば、月々13万円社会保険料の負担が減るんだよ。よっぽど得じゃないか。資金が必要だったら、その分社長貸付金を返していけばいいじゃないか」
職員「しかし年金がほしいとおっしゃってますから。」
所長「ばかやろう」
少し冷静に考えてみればわかります。法的な年金というのは若い世代が年寄りの世代に年金を払う。つまり子供が親に仕送りをするのに、国が間に入っているようなものです。人口構成から考えると人口減・加入者減、つまり社会保険料を払う人が減って、一方、受給者増・年金需要増をどうやって調整するかという話です。基本的には今回の年金改正により、根本的な意味では物価上昇さえくれば問題は解決したと聞いています。つまり、非常に単純な話です。払える分しか払わない、という考え方が成立したのではないのでしょうか。つまり、今若い人達が払う保険料で払える範囲内しか年金の受取者側はもらえない、ということを官僚的表現で非常に上手に法案に組み込まれています。
更に、できるだけ年金の支払いは遅くしたい、働けるうちは働いてほしい。これが現在の、働いている人は70歳まで厚生年金を払ってください、70歳以降厚生年金を受け取ってください、という制度でしょうし、70歳が75歳になるのもまた避けられないのでしょう。
ということは、会社の社長のように、ほとんど終身現役で働いていくような方にとっては要は貰えないということです。そのような事がはっきりしているのに、貰えると思って年金保険料を払うこと自体が経済的に合理性がありません。そのことをはっきり伝えてあげればと職員に言ったのですが、職員は全然実感がないようでした。30歳の人にとっては年金は遠い将来、現実味がない世界です。ところが、その会社の社長のように50代の方にとっては身近な問題なのでしょう。しかし、社会保険料として国に入っているお金が減れば、結果的に年金として給付する金額が減っていくということは、何の疑問もない当り前の話です。見えていないのではなく、本当は誰もが直面する少子化社会、年金保険料支払額の減少=年金給付額の減少という、制度のしくみからくる現実を信用したくないのです。給付は保険料が減少すれば当然減少します。この事実を信用しないだけでは問題は解決できないでしょう。現実を見るべきです。特に所得の高い方々、会社社長や医師は将来の年金はないと考えて資産作りに励まれることをお勧めします。
私自身は、将来年金は生活保護的なものに姿を変えていくものだと思っています。

従って社会保険料を払ったからといって自分には返ってこない。そういう風に考えれば社会保険料は税金が名前をかえたものだ。そうなら節税と同じように社会保険料の節約を考えようとなるのでは。。。。。

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January 18, 2005

租税回避商品 の規制策

その後の経緯はよくわかりませんが、ある雑誌で第1審地方裁判所レベルでは、納税者側が勝った。即ち、従来のレバレッジドリースの取扱いが、国税局が租税回避行為として指定した行為においても認められたというふうに簡単に報道されていました。

どうもはっきりした報道はなかったのですが、裁判の判決文があるはずですので、その判決の中で、税務当局はどのような主張、納税者の主張、そして裁判所の判断がありますのでそれを早く見たいと思ったのですが、まだ報道されていません。最終的には報道されないかもしれません。

ところで、今回の税法改正において次のような事項が定められました。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

2.民法組合、匿名組合等の法人組合員(組合に係る重要な業務の執行の決定に関与し、契約を締結するための交渉等自らその執行を行う法人組合員等を除く)の組合損失について、次のように取り扱う。
(1)組合債務の責任の限度が実質的に組合資産の価額とされている場合等には、その法人組合員に帰属すべき組合損失のうち当該法人組合員の出資の価額として計算される金額を超える部分の金額は、損金の額に算入しない。
(2)組合事業に係る収益を保証する契約が締結されていること等により実質的に組合事業が欠損にならないことが明らかな場合には、その法人組合員に帰属すべき組合損失の全額を損金の額に算入しない。
(注)上記の改正は、原則として平成17年4月1日以後に締結される組合契約について適用する。

3.不動産所得を生ずべき事業を行う民法組合等(外国におけるこれに類似するものを含む)の個人の組合員(組合の重要な業務の執行の決定に関与し、契約を締結するための交渉等自らその執行を行う組合員を除く)の当該民法組合等に係る不動産所得の金額の計算上生じた損失については、なかったものとみなす措置を講ずる。
(注)上記の改正は、平成18年分以後の所得税及び平成19年度分以後の個人住民時江について適用する。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


結論から言えば、航空機や船舶のレバレッジドリースが事実上節税効果をなくすという仕組みです。
私は、前から金融租税回避商品のようなもの、即ち、解釈は法律で対応すべきであるというふうに考えていますので、そのことについては、非常に前進したのではないかと思います。また、平成17年度の税法改正大綱の中身を見てみますと色々な国際取引を使った税金の回避策というものに対する規制が色々と入ってきています。このようなことは、私のお客さま層では規模が小さすぎて使っていませんが、日本全体からしてみたらいいことだろうと思います。即ち、大規模な会社が使える租税回避行為というか租税がかからない取扱いが禁止されるからです。
尚、ある方の話によると、今回このような租税回避に関する規制策が設けられ、更に来年もっといろいろ規制策が設けられる予定である。それは、平成19年度の大幅増税に向けた環境整備だという話です。来年もっと細々とした租税回避商品についての規制が導入されると思います。つまり、平成19年、実際は平成20年から消費税を増税したい、この為には納税者の国民から片方で増税されながら、片方で税逃れをやっているしくみが残っていてそれを利用できる特定の人たちがいるという非難の声があがるのが恐いので、ぜひそういうことは規制したいとのことです。

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January 07, 2005

租税回避商品 (その1)

租税回避行為という概念が 税務当局にあります。
税法には書いてありません。租税法律主義といいながらおかしな話ですが税務当局から税金を取るといわれてびっくりして税務当局と訴訟をする人以外には、税務当局と意識的にけんかを仕掛けようとする人はいませんから実際は確実に存在している税法上の問題です。
租税回避行為とは経済的な合理性がないのに通常用いられないような取引形式を納税者たる個人や会社が採用することにより納税を免れたり延期したりする行為とされています。税金が安くなることはそのような行為をすることの正当な理由とはならないということです。ところが問題は法律に書いてないので具体的に何が租税回避行為になるのかが事前にはっきりしない。人によって意見が違うということです。
これに関連して租税回避商品というものがあります。 租税回避商品とは、税負担を軽減すること以外にそのような商品を購入したりすることがあり得ないと思われる金融商品?のことです。

昨年の3月16日付の読売新聞において、国税当局が航空機リース事業に投資するレバレッジドリースを「租税回避商品」として一斉課税に踏み切ったという記事が記載されました。
 また、住商リースが主体となった「船舶リース」への個人投資家がやり玉にあがった旨の新聞報道もありました。
 スキームそのものは、どちらも同じです。航空機(もしくは船舶)を共有で個人が所有する、そして、それを会社(航空会社など)に貸すリースです。
 収入金額は一定ですが、経費は減価償却などの関係で当初は多いが、将来は少なくなる。つまり、損益は、当初は赤字となり、将来は黒字となる。リース期間を通算すると、投資額に多少の利益がつく可能性が大きい。
 当初の事業収支がマイナスとなって、その赤字を他の所得と通算できるために節税メリットがあるというものです。
 ただし、レバレッジドリースの事業収支は赤字の数年間を経過した後、今度は一転して黒字に転じるわけで、全期間保有していると仮定すればニュートラルな商品であることもまた確かです。
つまり、単純に言えば、今は儲かっている人でも、将来はわからない。そして急カーブの累進税率という所得税の仕組み(なにしろ給与年600万円の人の税額は28万円、10倍の給与6,000万の人の税額は2,350万円(84倍))です。
そうすると、所得の高いときに少しでも所得を下げ、将来に繰り延べたいと思うのは人情です。
その後の経過が気になっておりましたが、文芸春秋7月号において、「国税VS.税逃れファンドの暗闘」としてその後の続報が報じられております。
この記事でも指摘されていますが、税務調査で課税対象として追徴できたのは、結果としてごく一部の期間に限られており、しかも前述した両リース会社は、弁護士団とともに徹底抗戦する構えだということです。
 徹底抗戦するのは当たり前だと思います。税法を素直に読むと、これらのリースの処理は正しい。税法に従っています。過去も同じような金融商品はあったし、前述の扱いで問題視されてきませんでした。
同じような例では、リースマンションというものがありました。家賃収入より支払利息や減価償却などの経費が大きい。投資家は将来のリースマンションの値上がり益や借入金完済後の利益を楽しみにしていました。これについては、税法を改正してそのような赤字を認めない形としました。税法を変えて対処しました。
ところが、今回のケースでは利益を繰り延べる目的で行うこと自体が税法上おかしいとされています。故に節税となること自体が不適切である。税法解釈の問題です。税法上の条文解釈を過去にさかのぼって変更してきているわけです。税法の変更ではありません。
私はこのような規制は、税法解釈の変更ではなく、税法改正で対応すべきだと思います。租税法律主義と憲法に書いてあるようですが・・・。
 文芸春秋の記事では、国税庁長官が米国の税務当局から「米国では、このような租税回避商品が多くて困っているが、日本ではどうか」と質問され、国税庁長官がしっかりやれと部下を叱ったのがもともとの始まりと述べられています。
法律による課税ではなく、人治による課税なのでは・・・。
米国では「法律改正」により対応しているとその記事は述べてありますが・・・。
この記事をみて、ああまたか、というのが感想です。おそらくこれは税務当局の意図的な情報操作でしょう。
税金計算の説明もおかしいし、当初税金の減る部分のみピックアップして、逆に将来増える税金のことも触れていません。
しかし、どちらにしても税務当局はマスコミに載せることで目的は達したことでしょう。だれも税務当局ともめたいとは思いませんから、今後同様のリース商品は市場にでてくることはありません。
このような商品は共有だから問題と税務当局は主張しているわけで、一人で航空機1機、船1隻購入できる本当の大資産家にとっては、逆に安心してできるという形になります。裏で行われることになります。
 今回問題となったレバレッジドリース同様、金融商品には「節税」がメリットとされる商品が多いことも確かです。商品の販売者側の説明を信頼して税務処理した結果、何年も後になってから、税務調査により一部の限られた事例にのみ追徴課税されるという自体は、極めて不公平な結末であると思います。こうした自体を避けるためにも、当局側の迅速な情報開示とルール設定が必要と考えますがいかがでしょうか?
 ちなみに、税務当局では、金融商品を作る前の架空の取引を前提とした事前の質問には公式には回答しないという方針を示しています。
これについて最近いろいろな動きがありました。

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